竹工芸作家 塩月寿籃
1975年 別府高等技術専門校竹芸科卒業
市原華雲斎に師事
1978年 日芸展文部大臣賞受賞
1979年 第三文明展奨励賞受賞('87)
1980年 西部工芸展日本工芸会長賞受賞
1989年 日本伝統工芸展日本工芸会長賞受賞
1991年 草月「花の器展」審査員特別賞受賞
1995年 「日本煎茶工芸展」工芸会長賞受賞
1998年 「日本煎茶工芸展」工芸協会賞受賞
1999年 「日本の工芸"今"100選」招待出品(パリ)
竹×漆、独特の世界観
日芸展文部大臣賞など数々の授賞歴に輝き、唯一無二の作風を持つ竹工芸家の塩月寿籃(しおつき じゅらん)氏。竹と漆を組み合わせたまったく独創的な世界観を創り出しました。竹の特性を生かしつつ漆仕上げによって耐久性に優れ、繊細で優美な作品を多数創られています。寿籃さんとは竹材を通じて頻繁に交流があり、作品を譲られる機会も多くあり作品には桐箱が付いていない場合が殆どです。
日本で唯一 土佐の虎斑竹(とらふだけ)
「虎斑竹(虎竹)」は淡竹(ハチク)の仲間に分類され、高知県須崎市安和の虎竹の里でのみ、稈の表面に虎模様が浮かぶ不思議な竹です。この模様は、幹に付着した寄生菌や潮風の作用によるとの学説もありますが、科学的には未だ解明されていません。実際に各地方に移植を試みましたが、何故か模様が付く事はありませんでした。
明治44年、当時日本最高の植物学者達が絶滅寸前の虎斑竹の保護のために、建白書を時の政府に提出しました。これが今日の天然記念物条例発布の導火線となり、天然記念物保存法が発令され虎斑竹はその第一号の指定を受けたのです。
イギリスBBC放送も取材に来た「ミラクルバンブー」
左の写真が、自然に生えている状態の虎竹です。この虎竹をガスバーナーで炙り、竹自身から出る油分で拭き上げると右の写真のように虎模様がはっきりと浮かび上がります。この珍しい虎竹(Tiger Bamboo)を取材するためにイギリスBBC放送までもが虎竹の里を訪れ神秘的な虎竹に「ミラクル!」を連発されていました。
竹職人達の想いが繋ぐ虎斑竹
竹は秋から1月下旬までが伐採のシーズンです。虎竹もこの期間に一年分をまとめて伐ります。竹職人達は急勾配の山道を運搬機と共に分け入り、一日中重たく長い竹を切り運び出すのです。そして、大きさや品質で選別したのち、ガスバーナーによる油抜き、矯め直しという製竹作業を行います。一本一本の個性を最大限に生かすために、熟練した職人の手で竹を炙り、まっすぐに矯正されるのです。こうして製竹された虎竹が、様々な竹製品へと生まれ変わります。
サイズ
天然素材を手作りしておりますので、形や色目、大きさが写真と若干違う場合があります。
※保管方法
保管の際には直射日光を避け、風通しの良い場所でお願いいたします。ビニール袋など通気性の悪いものにいれての保管はカビの原因となりますのでご注意ください。
※細い竹の毛羽立ちが出ている場合がございますのでお取り扱いにはご注意ください。