竹工芸家 白石白雲斎
大正7年2月23日花篭師 政利の長男(本名 忠行)として別府市に生まれ、父に師事して伝統工芸技術を修得する。
昭和23年 二代目白雲斎を襲名し、伝統工芸をさらに研鑽、その間幾度の賞を受ける。
昭和49年 第十一回別府市竹製品新作展特選 全日本竹芸展入賞
昭和50年 第十二回別府市竹製品新作展準特選 西部工芸展入選 全日本竹芸展入選
昭和51年 第十三回別府市竹製品新作展準特選 西部工芸展入選 第八回日展初入選
故・白石白雲斎氏は、竹工芸家として高名なお一人です。国際大会の登龍門といわれる別府大分毎日マラソンのトロフィーとして作品が贈られたり、別府竹工芸伝統産業会館の名誉館長を長く務められていました。竹虎本店には昭和45年(1970年)の開店当初から同氏の若い頃のパネル写真が飾られていました。
虎竹の竹ヒゴを持って編み込んでいる同氏の横には竹虎二代目義治がいました、竹材を通して白石白雲斎氏とはずっと親密な関係にあったのでした。
日本で唯一 土佐の虎斑竹(とらふだけ)
「虎斑竹(虎竹)」は淡竹(ハチク)の仲間に分類され、高知県須崎市安和の虎竹の里でのみ、稈の表面に虎模様が浮かぶ不思議な竹です。この模様は、幹に付着した寄生菌や潮風の作用によるとの学説もありますが、科学的には未だ解明されていません。実際に各地方に移植を試みましたが、何故か模様が付く事はありませんでした。
明治44年、当時日本最高の植物学者達が絶滅寸前の虎斑竹の保護のために、建白書を時の政府に提出しました。これが今日の天然記念物条例発布の導火線となり、天然記念物保存法が発令され虎斑竹はその第一号の指定を受けたのです。
イギリスBBC放送も取材に来た「ミラクルバンブー」
左の写真が、自然に生えている状態の虎竹です。この虎竹をガスバーナーで炙り、竹自身から出る油分で拭き上げると右の写真のように虎模様がはっきりと浮かび上がります。この珍しい虎竹(Tiger Bamboo)を取材するためにイギリスBBC放送までもが虎竹の里を訪れ神秘的な虎竹に「ミラクル!」を連発されていました。
竹職人達の想いが繋ぐ虎斑竹
竹は秋から1月下旬までが伐採のシーズンです。虎竹もこの期間に一年分をまとめて伐ります。竹職人達は急勾配の山道を運搬機と共に分け入り、一日中重たく長い竹を切り運び出すのです。そして、大きさや品質で選別したのち、ガスバーナーによる油抜き、矯め直しという製竹作業を行います。一本一本の個性を最大限に生かすために、熟練した職人の手で竹を炙り、まっすぐに矯正されるのです。こうして製竹された虎竹が、様々な竹製品へと生まれ変わります。
サイズ
天然素材を手作りしておりますので、形や色目、大きさが写真と若干違う場合があります。
※保管方法
保管の際には直射日光を避け、風通しの良い場所でお願いいたします。ビニール袋など通気性の悪いものにいれての保管はカビの原因となりますのでご注意ください。
※細い竹の毛羽立ちが出ている場合がございますのでお取り扱いにはご注意ください。