鋭利な先端、最強の竹楊枝
日本の竹を使って、日本の職人が日本で製作した、国産の竹楊枝が復活しました。竹は表皮に近いほど維管束という繊維が密で丈夫ですが、できるだけこの強い表皮に近い部分だけを使用して加工してあるので強さが違います。一度使っていただくと「最強」の意味がすぐにご理解いただけます。硬質な竹を鋭く削った先端は、狭い歯間のお掃除に何度使っても、弱い木製の楊枝のように先がつぶれる事はありません。
楊枝の先端が違います
何度もチャレンジを重ねて、製造の壁となっていた竹楊枝の先端の「先付け」が完成し、鋭利で強い国産竹楊枝が帰ってきました。職人の手間は何倍もかかりますが、今まで試作されてきた竹楊枝とは、楊枝の命である先端の鋭さの違いが一目瞭然です。
長くて使いやすい
当時の竹楊枝は6.5センチサイズでした、それでも良いのですが、お年寄りの方にも使いやすく、汎用性も高くするためにと考えて従来の楊枝よりも長さを1.5センチ長くして8センチの長さにする事にしました。
21世紀は竹の時代
竹は十数メートルの大きさの親竹と同じ大きさになるのに、わずか3ヶ月しかかかりません。「雨後の竹の子」という言葉もありますように、地下茎を張り巡らせて毎年若竹がどんどん生えてくる事に加えて、たったの3~4年で製品に加工できるというまさに無尽蔵といっても過言でない天然資源、このような事から竹虎では1985年から「21世紀は竹の時代」と言ってきました。
竹割材料
国産竹串・竹爪楊枝の原料は、この無尽蔵の竹資源です。丸い孟宗竹を縦割して竹串・竹楊枝の材料を作り機械にいれて加工していきます。短冊状に割った竹は、節を合わせるために一本づつ結束して管理しています。
竹ヒゴ取り秘密兵器
まず、竹丸棒カッターにて直径約2.5ミリの丸ヒゴを作ります。この機械に入れるだけで、一枚の厚い竹板状の素材が丸串になるのです。まさに竹ヒゴ取りの秘密兵器、このマシンのお陰で竹楊枝はじめ、丸串などの生産が可能になるのです。この後、竹楊枝の一番大切な先端部分を削る工程に入ります。
この肉厚から、わずかこれだけ
このような肉厚の孟宗竹の竹素材から竹串などの製品に加工されるのは、たったのこれだけ。竹の一番丈夫で強い表皮に近い部分だけを使っていきます。
竹串の先端を削る
無数の丸串をザザッーと先をそろえて流し込むと一本一本が歯車のようになった溝にはさまって、竹串・竹楊枝の先付け機(先端を削る機械)に運ばれていきます。何度も試作を重ねて苦労したのはこの工程でした。直径が約2.5ミリ以上の太さがないと、機械の中でブレしまって一定の鋭い先端が付けられません。そこで、手間はかかりますが、一度この太さで先付けしてから改めて太さを細く削るように工夫しました。そうする事により、高速回転する四枚刃で竹串・竹楊枝の先端は鋭く綺麗に削られるようになりました。
鋭い先端
先付けされた約2.5ミリの丸ヒゴを、今度は丸棒サンダーで約2ミリの細さに削って仕上げていきます。
圧倒的な差があり。
実際に国産竹楊枝と市販の木製楊枝がどれくらい違うのか、簡単に実験してみました。
コンクリートに先端叩き付け実験
国産竹楊枝と市販の木製楊枝を同時に硬いコンクリートに数十回叩きつけてみました。国産竹楊枝は先端が鋭いままですが、木製楊枝は先端がつぶれて使えません。
折り曲げ実験
国産竹楊枝と木製楊枝を、それぞれ指先で折り曲げてみました。木製楊枝は片手でも簡単に折れてしまいますが、国産竹楊枝は硬い竹表地近くの竹材で製造されていて、両手で折り曲げても簡単には折れません、強度が全く違います。
国産竹楊枝の強さの秘密
国産竹楊枝は、できるだけ竹の表皮に近い部分を使用して製造されています。竹は表皮部分に近いほど、維管束(いかんそく)という繊維が密集していて堅牢です。
持続可能な竹
「21世紀は竹の時代」と竹虎では言ってきました。それは、竹の成長がとても早く、わずか3ヶ月で二十数メートルの高さの親竹と同じ大きさに成長し、たったの3年もすれば資源として有効利用できるようになるからです。
この驚異的な成長の早さから、竹は資源を枯渇させることなく永続的に活用することができる唯一の天然資源と言われています。現在、あまり活用されていない竹をもっと使って様々な製品に加工して皆様の暮らしのお役に立てていただきたいのです。今回の国産竹楊枝もそのひとつです。