見直されてきた懐かしの座敷箒
電気掃除機全盛の現代となり、座敷箒や棕櫚箒といった昔ながらのほうきは活躍の場を奪われ、製造する職人さんも減少の一途をたどっています。そんな中、昔ながらの箒の美しさを見直し新たに国産材料にこだわった箒作りを模索する動きもでてきています。節電や、環境意識の高まりにも後押しされ、音が静かで使い勝手のよい座敷箒が見直されているのです。
小さくても心強い、お掃除の味方
気になる時に、気になる所をお掃除できるコンパクトサイズが人気です。お部屋中、これ一本でお掃除される方も多いそう、心強いお掃除の味方です。
座敷箒の復刻
国産箒の継承
昭和40(1965)年頃から衰退していった箒は生産中断に追い込まれます。数十年もの間、製造していなかったものを復活させた柳川さん。ある日見た、箒の美しさに驚き、座敷箒への認識が変わったと言います。以来、近くの農家の方にタネを分けてもらい昔の職人さんに声をかけ、また、若い職人さんに技術を継承してもらいながら箒草の栽培から製造まで再開されているのです。
国産箒草の栽培から
細々と続いてきた箒草の栽培をされている農家さんから種を分けていただき昔ながらの地元の箒草の栽培から取り組んでいます。
箒草の収穫・脱穀
刈り入れ収穫時期は7月下旬~9月上旬まで断続的に刈り入れます。暑い時期の大変な重労働となります。箒草は先端ほど、しなやかなので刈り入れした箒草は脱穀してできるだけ先端は切りません。
天日干し
刈り取った箒草は天日干しされます、その際、箒草先端部分にはコモがけして変色を防ぐなどの細やかな工夫をされています。 8月くらいからその年の草を使った製品づくりがはじまります。
虎竹染め、天然藍染めのこだわり
新鮮な虎竹の葉を使い高知在住の染色作家の方に染め上げてもらった虎竹染めの紐。徳島県藍住町で十九代も続く藍生産農家さんのスクモで天然灰汁発酵建てにこだわる染め師に藍染めして頂いたジャパンブルーの紐。この2色の紐を使い手箒は製造されています。
日本唯一虎竹葉染め
新鮮な竹葉が必要なので、紐の染色のために虎竹の伐採をしました。日本唯一の虎竹の葉を使い染め上げるとキラキラ日の光に輝く黄金色。こだわりの虎竹染め紐の完成です。
天然藍染め職人
藍染めの原料にこだわり、かたくなに昔からの天然藍染めを守り続ける職人気質。染め上げる藍色は、南国高知の青空のように深く、濃く、ため息がでるような美しさです。
箒職人
座敷箒づくりは、箒草を小束にする事からはじまります。
小束にまとめる
座敷箒づくりは、箒草を小束にする事からはじまります。小束に縛った箒草を合わせて一本の座敷箒に仕上げていきます。職人の前には紐を巻き付けた専用の棒が立てられていて紐をピンと張りながら頑丈に箒に縛りつけます。
座敷帚の穂先
手箒(大)(小)は箒草をあわせて製造してから穂先を切り揃えています。生活様式の変化にともなって現在では手箒も人気ですが、手箒は穂先が短いため、密度がありつつソフトで使いやすくする工夫で先端切らずに自然の草そのままを先端そろえて製作されます。
手軽さがうれしい
ちょっとだけ、ササッとお掃除したい場合には手軽で本当に重宝します。ワンルームでお住まいの方には、これでピッタリ、ご家族でお暮らしの場合にもダイニングにひとつあると何かと使い勝手のよい手箒なのです。
サイズ
天然素材を手作りしておりますので、形や色目、大きさが写真と若干違う場合があります。
※保管方法
直射日光を避けて風通しの良い場所に必ず吊して保管してください。座敷箒先端部分の汚れが気になる場合には水洗いもできますが風通しの良い日陰で十分乾燥させてください。湿気はカビの原因となる事もあります。洗剤や塩水は使わないようにしてください。
※使用の際には座敷箒の先端に力がかかりずきないようにフローリングや畳を軽くなでるように掃いてください。
※大切にご愛用頂いておりましても穂先は曲がってきます。吊り下げて保管していると自然になおる場合もありますがクセが大きい時には水やぬるま湯に浸した後に新聞紙に包み重しをして乾かすと真っ直ぐになります。
※穂先の傷みがひどい場合には数ミリ単位で切ってください。穂先は根元にいくほど硬くなりますので座敷箒の次には板の間、次は土間、最後は庭箒というように短くなるにしたがって順番にお使いいただけます。竹虎の工場でも、かつては室内用に使われていた箒が短くなって作業場用として使われています。