オエダラ(オイダラ)箕
オエダラ箕は秋田太平山麓の一部の集落でだけ作られて来ました。「オエダラ」の語源は「大江源正」→「大江平」→「大平」→「太平」→オエダラ(オイダラ)とも言われますがイタヤカエデ、藤、桜、根曲竹など複数の山の素材をうまく活かして編まれる箕です。
イタヤカエデ
イタヤカエデは古くから籠類などにも多用されてきた素材、温かい地方の樹木は素材が柔らかくて使えません。丸太を年輪に沿って剥いで帯状のヘギ材を取って使います。
時間職人
経年変色でこのような渋味のある成熟した飴色になっていきます。青竹細工が変色していくのと同じく、イタヤや藤など自然素材の素晴らしい一面です。
熟練職人の手仕事
この道一筋の熟練職人がイタヤカエデと藤を編み上げていきます。
樹木の文化
職人の工房には桜皮、イタヤカエデ、胡桃、山ぶどうなど山の恵みをそのまま活かした生活道具が並びます。こんな樹木の豊富な地域にあってオエダラ箕の伝統は続いて来たのです。
矢絣(やがすり)模様
オエダラ箕には桜皮で縁起の良い矢羽の形が飾りにされていました。箕は十日えびす等で福をすくう「福箕」が縁起物としても扱われています。箕が単なる農具として使われていただけでは無かった事がうかがい知れます。
イタヤと藤の編み込み
イタヤカエデと藤を隙間なくビッシリと編み込まれています。
持ち手部分
根曲竹をUの字型に曲げた骨をイタヤカエデでしっかり巻き、持ちやすく仕上げています。
角部分
内側角部分のあしらいは、技術的にも難しいところですが、頑丈な作りです。
箕先端部分
傷みやすい箕先部分には桜皮が使われる事も多いですが、オエダラ箕は強くしなやかなイタヤを巻いて仕上げられています。
サイズ
天然素材を手作りしておりますので、形や色目、大きさが写真と若干違う場合があります。
※オエダラ(オイダラ)箕
保管の際には直射日光を避け、風通しの良い場所でお願いいたします。ビニール袋など通気性の悪いものにいれての保管はカビの原因となりますのでご注意ください。
※細い竹の毛羽立ちが出ている場合がございますのでお取り扱いにはご注意ください。