インターンシップ 高知 2018夏
竹虎四代目には竹の声が聞こえると言う噂。竹を愛するあまり日本唯一の虎斑竹で電気自動車「竹トラッカー」なるものを作ったのだとか。日本国内はもとより国境を越えてメキシコでも竹トラッカーを乗り回し、世界中に竹の可能性を訴えているのです。さらに何と何と!世界竹組織(WBO)から世界竹大使に任命されたそう。「虎竹のエバンジェリスト(Evangelist=伝道者)」としてますます気合が入っています。 一方で虎竹の里では、竹虎四代目にそっくりの鬼やお猿が出没しているとか...。う~ん、本当に弟子入りしても大丈夫かなぁ? |
竹虎四代目と初めて会ったとき、あふれ出るパワーに圧倒されました。「竹虎四代目が語る竹の世界に一気に引き込まれた!」というのが私たちインターンシップ制の第一印象。この熱量はスゴイ!!与えられた3つの試練を乗り越えて、絶対竹虎四代目の弟子になるぞー! |
竹虎の工場でひときわ存在感があったのが使い込まれた大型ガスバーナー。5本のバルブからゴーゴーと音をたてて炎が吹き出す中は、何と700度もの高温になるそう。この中で竹を炙って余分な油が出すことで、竹の耐久性も高まるのです。また、一緒に竹表皮の汚れが落ち、油分と一緒に拭き上げることでツヤが出て本当に美しい竹になります。灼熱の竹の加工作業「油抜き」が最初の試練です! |
日本唯一の虎竹に初めてご対面♪けれど、あれあれ?虎斑竹の特徴であるはずの虎模様が見えません。実は、山から伐り出されたばかりの竹は表面が白っぽく、素人の私たちでは一見普通の竹と同じように見えました。油抜きをして初めて、鮮明に虎模様が浮き出てきます。みるみる変わる竹の表情にびっくりしました! |
油抜きは、炙りすぎると竹を焦がしてしまったり破裂させてしまいます。反対に炙り足りなくて、油を抜けきってなかったり光沢がなくても失敗。本当に加減が難しかったです。最初は「単純作業かな」と思っていましたが、とんでもない!!竹一本一本、太さや状態が違うので、竹の個性を瞬時に見極める必要があります。つくづく匠の技だなと実感しました。また炎の近くはとても熱く、服や前髪が焦げたメンバーもいます。体力と筋力はもちろん火を扱うので油断しない注意力も必須でした。 |
竹林に生えている竹は力強く、また「硬い」というイメージがありました。しかし風情のある花かごやお店に並ぶ数々の竹製品を見ると、「竹って使い道が無限だな」と思います。しかしこんな複雑そうな竹細工、インターンシップ生にできるのかな? |
「虎竹製品編み方・作り方キット(DVD付き)」を見ながら、さっそく挑戦!しかし竹細工は想像以上に難しく、なぜこの形になるのかを理解しないと上手に作れません。焦れて無理をすると竹ひごが折れてしまいます。時間もかかるし頭も使ってへとへと。しかし良いことも一つありました。メンバーと教えあいながら取り組んだことで、すっかり打ち解けることができたのです♪ |
竹はよくしなり、繊細な竹ひごも編み込むことでしっかり丈夫になります。「柔と剛」の竹の魅力を肌で感じました。また、手づくりは辛抱強さがないとできないとも思いました。作り方が分かっても、美しさや使いやすさにもこだわらないと商品になりません。集中、探究、我慢。職人さんは日々向き合っているんだなと思うと尊敬の気持ちでいっぱいになりました。 |
竹製品が出来上がったら、あとは荷造りをして発送...というわけではありません!商品は細部の見た目も重要。手作業で検品を行います。薬剤を使用していない竹虎の竹製品は虫も大好き!チビタケナガシンクイムシという竹くい虫が開けるのは0.5~1mm程の小さな穴。しかし、全国のお客様の元に届けるのに見逃すことはできません。緊張感のともなう最後の試練です。 |
自然素材を手作りしているため、小さなささくれも必ずできます。出来るだけ最良の状態でお客様の元に届くように。人の目で一つ一つの商品を確認して、納得できる状態で発送をします。 |
竹の3つの弱点は、虫害、カビ、割れ。特にカビは油断するとすぐに生えて広がります。竹製品が入荷されたらすぐに確認して、カビを見つけたら早急に対応。天日干しも時には必要です。職人さんが一生懸命作ってくれた竹細工をしっかり保管・管理するのも大変だと知りました。 |
手作りの竹細工は均一な形で出来上がるわけではないので、検品を機械任せにすることができません。しかし、人がやるからこそ細かな気配りも可能です。例えば、梱包材に使う高知新聞は災害や事件など悪いニュースのものは使わない、ガムテープの端は開けやすいように折っておくなど。お客様の手や目に触れる全ての工程を思い描いているからこその気配りだと思います。「なぜこんな面倒なことまでするのだろう?」と思うことは、すべてお客様の喜びにつながっているんですね! |
油抜き、虎竹花籠づくり、検品作業の3つの試練を乗り越えた3人。竹が山から伐り出され、竹材に加工され、竹製品となり、全国に届けられるという一連の動きを学びました。竹の仕事の大変さを身をもって体感し、再び竹虎四代目のもとへ弟子入りを申し込みます! |
竹虎四代目に振られてしまった4人。「竹虎四代目の竹への情熱についていくにのは並大抵ではない...。」しばらく途方に暮れていましたが、この2週間を無駄にするわけにはいかないともう一度立ち上がります。 |
竹虎で過ごした試練の日々を後のインターンシップ生に伝えるため、4人が選んだのはWebページに残すこと。Webページにすれば24時間、全国の人に情報をお伝えすることができます!さっそく4人で意見を出し合い、読みやすいように物語仕立てにしたページ構成を考えました。 |
最初に考えたラフデザインは文章量の多いものでした。するとここでアドバイスが。「テキストはよっぽどでないと読まれない。画像と見出しで内容が分かった方がいい。」なるほど...、言われると自分たちも確かにそうだ。最初の案はほとんどボツ!もう一度、スクロールするWebの流れを意識して最初から考え直しました。 |
竹虎のホームページ制作を担当しているスタッフから、実際にページ作りをすることを想定したアドバイスや質問をもらえるので、非常に学びが多いです。しっかり準備をしたつもりでもフォントの種類など細かいところに気が回っていないこともありました。一度できたものを過信せず、客観的に見てフィードバックする。飽きずに見てもらえるインパクト、分かりやすく伝える構成とデザイン。ここでも見る人、つまり「お客様」を意識することが大切だと分かりました。こうして、毎日のように竹虎スタッフの皆さんに意見をもらい、改良を重ねて「インターンシップ2018」のページが完成しました! |
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