日本唯一虎竹自動車1000キロの旅!チャレンジラン横浜
完走!11日間のチャレンジラン
日本唯一の虎竹自動車「竹トラッカー」で高知県須崎市から神奈川県横浜市まで走った11日間の旅路。40~50km走ると6時間の充電をしなければ電池が満タンにならないという電気自動車の特性上、その道のりは簡単なものではありませんでした。道中でさまざまな方々の手を借りながら無事ゴールに辿り着くまでを、たくさんの写真とともに振り返ります。
竹トラッカーとは?
光岡自動車のLike-T3をベースに、日本唯一の虎竹で仕上げた竹製自動車。成長が早く継続利用可能な唯一の天然資源と言われる竹で製作する車は、環境に優しい電気自動車だとずっと考えていました。
チャレンジラン横浜のための竹トラッカー装備
ナビとバッテリー
多くの府県を跨ぐ移動とあって、ナビは欠かせません。竹トラッカーにはフロントガラスはあるものの両サイドの窓がないため、完全防水できるバイク用のナビを用意しました。またこのナビも電力を消費しますが、車体本体のバッテリーから取ることも考えたものの暑い時期でもあることから、安全策を取って別電源を用意しました。「SUGOI BATTERY(スゴイバッテリー)」は携帯電話なら70台を充電できるパワーを持つもので、竹トラッカーで一日走行する分のナビには十分なスタミナです。車体本体を充電する用には、ドラム式の延長コードと予備の延長コードで50メートル近くになるものを携帯します。
カッパとヘルメット
通常の車のようにドアも窓もないので、雨天の際にはバイク同様にカッパを着ての走行になります。安全を考えて道路で働く警備の皆さんが着られている反射素材の付いたカッパにしました。ヘルメットにはマイク付きです。
カードサイズのメガネ
ヘルメットを被ると普段の眼鏡をかけられないため、カードサイズイタリアルーペ「eyeCard」という眼鏡を使います。ポリカーボネイト製でタフな素材というのもポイントです。
長靴と手袋
快適な走りは安全にも直結するので、手元にも防水手袋を用意。長靴には雨を完璧に防ぎながらも底が薄く、足裏の感触が伝わりやすいものを見つけました。通常の自動車よりずっと小さい竹トラッカーのアクセルとブレーキの操作も、この靴なら大丈夫です。
地点 | 日程 | 時間 | 移動予定地 |
---|---|---|---|
1 | 8/1 (月) |
10時発 | 竹虎(高知県須崎市安和913-1) |
2 | 正午着 | 高知県高知市 | |
3 | 20時着 | 高知県長岡郡大豊町 FOREST&WATER 四国吉野川ベース >>> |
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4 | 8/2 (火) |
4時着 | 徳島県三好市 |
5 | 正午着 | 香川県高松市 (有)筒井製菓 >>> |
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- | 18:55発~ 20時着 |
フェリー 高松港・宇野行き営業所 |
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6 | 21時着 | 岡山県倉敷市 岡山倉敷リユース・リサイクル ショップ道具屋 >>> |
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7 | 8/3 (水) |
6時着 | 岡山県岡山市 |
8 | 14時着 | 兵庫県相生市 | |
9 | 22時着 | 兵庫県加古郡播磨町 | |
10 | 8/4 (木) |
6時着 | 兵庫県神戸市 |
11 | 正午着 | 大阪府豊中市 中国料理 雁飯店 茨木本店 >>> |
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12 | 18時着 | 京都府日向市 東洋竹工株式会社 >>> |
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13 | 8/5 (金) |
10時着 | 京都市西京区 たけのこ(筍)料理の老舗 京都 うお嘉 >>> |
14 | 15時着 | 滋賀県草津市 株式会社サカエヤ >>> |
|
15 | 8/6 (土) |
6時着 | 滋賀県彦根市 |
16 | 14時着 | 岐阜県不破郡垂井町 | |
17 | 23時着 | 岐阜県岐阜市 ぎふ長良川温泉ホテルパーク >>> |
|
18 | 8/7 (日) |
6時着 | 愛知県名古屋市 |
19 | 14時着 | 愛知県岡崎市 道の駅藤川宿 |
|
20 | 22時着 | 静岡県湖西市 | |
21 | 8/8 (月) |
6時着 | 静岡県浜松市 株式会社テクノート >>> |
22 | 14時着 | 静岡県島田市 大村屋酒造場 >>> |
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23 | 22時着 | 静岡県静岡市葵区 安東米店 >>> |
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24 | 8/9 (火) |
8時着 | 静岡県富士市 有限会社小谷商店 |
25 | 16時着 | 静岡県駿東郡清水町 ところてんの伊豆河童 (株)栗原商店 >>> |
|
26 | 8/10 (水) |
8時着 | 神奈川県小田原市 |
27 | 16時着 | 神奈川県海老名市 | |
28 | 8/11 (木) |
10時着 | 神奈川県横浜市 (株)廣田商事 >>> |
目次
1日目(出発式)
2016年8月1日出発
朝9時から本社前にて執りおこなったチャレンジラン横浜の出発式には、楠瀬須崎市長や地元安和の北澤市議、そしてゆるキャラグランプリで優勝(2016年)したしんじょう君まで来てくれました。恩師イージーの岸本塾長率いるe商人養成塾有志も、サプライズで横断幕を贈ってくれました。忙しい中朝からお集まりいただいて、嬉しいと共に須崎特産である虎竹の情報発信の重責に身が引き締まります。
安全祈願
虎竹の里の天満宮の宮司さんにも来ていただき、安全祈願をしてもらいました。竹虎スタッフが竹虎オリジナル包装紙を有効活用して手作りした旗で応援してくれます。
いよいよ出発!
たくさんの人の応援を受けながら、いよいよ竹トラッカーが1000キロの旅路へと走り出します。
2日目 徳島~岡山
香川県高松市 筒井製菓さん
充電トラブルがあったもののローソン池田町箸蔵店さんに早朝に到着。昼頃には香川県高松市内にある筒井製菓さんまで辿り着き、充電させてもらいました。
友人からのお守り
竹虎四代目が大学生だったときに一緒に北海道一周自転車旅行をした加藤さんが駆けつけ、お守りを渡してくれました。
3日目 岡山~兵庫
コンビニで充電
40~50キロごとに充電が必要なため、幹線道路沿い、広い駐車場、カフェ併設の条件で探したコンビニさんには本当にお世話になっています。中にはスタッフ休憩室に竹トラッカーの写真を貼って楽しみに待ってくれていたお店も。
ホテルで充電
ホテル泊の時には駐車場の片隅をお借りしての充電です。コーンに名前を入れてくれている手際よさに驚きです。
4日目 兵庫~京都
神戸タケドレスさん、雁飯店さん
セブンイレブン神戸須磨大池町店近くにプレオープンの神戸タケドレスさんに立ち寄らせていただきました。大阪府豊中市の中国料理 雁飯店 茨木本店さんでは美味しい餃子をいただいて疲れを癒しました。
友人や若い方と記念撮影
雁飯店さんでは大学時代の友人が30数年ぶりに駆けつけてくれました。店内で食事をされていた女子大生の方々が竹トラッカーに興味を持ってくれたので、記念撮影をしました。
京都府日向市 東洋竹工さん
大きな目標地点だった東洋竹工さんに辿りつきました。社長の大塚 正洋さんは竹への造詣が極めて深く、色々な事を教わっています。竹の自動車Bamgoo(バングー)を、7~8年前に地元企業や大学と連携して製作されていて、その発想と技術力に自分は圧倒された事がありました。
今回の虎竹自動車はこの時の思いが原点にあり、ルーツは東洋竹工さんの竹自動車なので、どうしてもこちらに寄せていただき2台を並べさせてもらいたかったのです。何としてもここまでは来たい、大塚さんに見て頂きたい、そう思いながら走ってきたのでホッとました。
ありがたい差し入れ
出発の日にも御守や手作り弁当、おつまみなど色々なものを頂きましたが、海を渡ってからも色々な差し入れを頂いて皆様の気持ちが伝わります。
5日目 京都~滋賀
京都市西京区 たけのこ (筍) 料理の店 京都 うお嘉
筍料理の老舗「うお嘉」さんでは歓迎の看板を出していただき、たいへん嬉しかったです。こちらで地元放送局さんに取材もしていただきました。竹トラッカーで走る事によって、誰にも知られていない日本唯一の虎竹の事も、せっかく沢山ありながら使われずにある竹の事もお話させていただく機会を頂戴できています。
滋賀県草津市 株式会社サカエヤさん
昔から良くしていただく新保吉伸さんにお会いできるとあって、サカエヤさんへの到着を楽しみにしていました。真剣に肉と向き合う中、ウェルカムボードまで用意して温かく歓待していただき感激しました。
6日目 滋賀~岐阜
彦根でお見送り
朝4時と早い時間でしたが、あさ彦くんがお見送りに来てくれて、ひこニャンのお菓子もいただきました。
岐阜へ向かう
城大好き人間としては此処で引き返すのは断腸の思いですが、今回は先を急ぎます。お会いした方からは、ハチミツレモンの差し入れをいただきました。
岐阜県岐阜市 ぎふ長良川温泉ホテルパーク
この日は長良川の花火大会で岐阜市内は交通規制。ホテルまでの道が分らず困っている所に、救世主の長良川温泉ホテルパークの山岡利安社長登場!竹トラッカーは、ついに自転車で先導されるようになりました。一息ついた後は花火の音を聞きながら、次の日の出発に備えて早めに寝ます。こんな日に部屋を確保いたたき本当に感謝です。彼とは全寮制だった明徳中学一年の時、はじめての部屋で同室だった友人です。
7日目 愛知~静岡
愛知県岡崎市 道の駅藤川宿
名古屋市を経て道の駅藤川宿に到着すると、電源ポールを確保してくれていました。ここには元竹虎の職人だった方のお孫さんがブログで竹トラッカーの事を知って駆けつけてくれました。
峠を超えて浜名湖へ
夕刻に豊橋市と浜名湖を結ぶ多米峠を越えることとなりました。浜名湖に到着し、鰻で精をつけます。
8日目 静岡県浜松市~静岡市
静岡県浜松市 淡竹屋さん
朝4半頃、空が明るむころに丸大鉄工さんに到着。大石 誠一さんには簡易べッドを用意していただき思いがけずグッスリ8時まで熟睡してしまいました。大石さんは竹を微粉末に粉砕する機械を開発された方で、淡竹屋さんというお店で新しい竹の使い方の発信をされています。
急遽充電!静岡県掛川市 元祖小泉屋さん
竹トラッカーの電池が心配なので今回は寄り道厳禁ですが、さすがにここは素通りできません。掛川は山内一豊の領地だった時代があるので掛川城は高知城とそっくりと言われており、しばし故郷に想いを馳せます。このあと峠で電池が少なくなりピンチ!助けていただいたのは東海道の峠茶屋としてなんと260年続く元祖小泉屋さん。充電の間に10代目店主の方に名物子育飴の製造現場など拝見させていただき、思いがけない見学となりました。
静岡県島田市 大村屋酒造場
緊急に充電していた小泉屋さんでは、元四万十ドラマさんの武藤くんが来てくれて驚きです。静岡県島田市の「若竹鬼ころし」で有名な大村屋酒造場で充電停車させてもらいます。
静岡県静岡市葵区 安東米店さん
道に迷いながらも静岡市の安東米店さんまで辿り着き、一晩充電させてもらいました。
9日目 静岡県富士市~静岡県駿東郡清水町
静岡県島田市 蓬萊橋
大井川にかかる蓬莱橋は橋の向こうまで遙か彼方に見えます。この他にも安倍川、富士川など言われてみれば本州は川幅が四国などとは比べものにならない程広く、竹トラッカーで渡る時にも後続の大型トラックを気にしながら早く渡り切りたいと結構緊張するのです。
富士山の五合目へ
早朝入った富士市では小谷商店小谷 浩一郎さんに、たいへんお世話になりました。充電停車には6時間必要なため、この時間を使って初めて富士山の五合目まで連れていってもらいました。連日真夜中に起床しての走行で疲れていたので少し横になり、出発となりました。親切にも近くの自動車整備工場でタイヤの空気圧などチェックもしてもらいました。
駆けつけてくれたトゥクトゥク
整備工場で竹トラッカーを見てもらっているとき、突然タイのタクシーであるトゥクトゥクが現れました。最初は一体何事かと思いましたが、竹虎のFB投稿を見て竹トラッカーを見たくて今日の充電ポイントまで東京から駆けつけてきた方でした。たまたま道路沿いにある整備工場に居たため見つけられたので、本当に奇跡です。この後、この方と二台連ねて沼津まで行く事になりました。
静岡県沼津市 浅宮商店
富士市から三島市に移動する途中にある浅宮商店さんに立ち寄らせてもらいました。こちらは沼津にある祖父の代からお付き合いのある竹屋さんで、突然の訪問でしたがたいへん歓迎していただき、地元新聞社の記者の方まで呼んでもらいました。
静岡県駿東郡清水町 ところてんの伊豆河童(株)栗原商店
昔から知っている名店でしたが、今回初めて来させていただいた伊豆河童さん。聞きしに勝る繁盛店、ひっきりなしにお客様が来店されていました。
10日目 神奈川県小田原市~海老名市
難所・箱根峠へ
箱根のあまりの急坂に竹トラッカーの電池が切れ、緊急充電!
芦ノ湖で休憩
三嶋大社で箱根越えを誓い、竹トラッカー前を栗原商店の栗原さん、後ろを戸松さんという最強の布陣で臨むも箱根の坂にやられました。山中城に行ってる場合ではありませんでした。仕方なく美しい芦ノ湖で休憩。
地元のお二人の強力
箱根はさすが険しさで知られた峠で、何度思い返しても危なかったものです。先回りして充電場所を探してくれるなど地理を知り尽くした地元の栗原さん、戸松さんの協力なくして、到底小田原には辿りつく事は出来なかったと思います。電気自動車で箱根を越えたと言えば光岡自動車の担当者の方もビックリされるかもしれません。
雨と渋滞
箱根峠の試練の次に襲ってきたのは雨でした。局地的に降ったようでしたが用水路を見るとかなりの水量だったので、随分と降っていたのではないかと思います。このときは夕方のラッシュなのか、車が全く動きませんでした。
11日目(最終日)ゴール・神奈川県横浜市
近づくゴール
チャレンジラン横浜最終日の朝も、この11日間と何ら変わらない竹トラッカーでスタート。246号線の途中に待っていてくれたのは、先日富士市まで駆けつけてくれたトゥクトゥクとスカイウェブ。同じ三輪車仲間と共に前後を伴走していただき、道に迷う事なく目的地の廣田商事さんに辿り着きました。
1026.3キロ走破!
長い道のりを経て、廣田さんのもとに無事辿り着くことができました。前に一度訪問させて頂いた事のある廣田さんの会社が見えた時には「やった!」思わず声が出ました。
見守られる中でのゴール
待っていてくれた担当の方に案内されるままに坂道を登っていくと、沢山の笑顔が出迎えてくれました。そして、その輪の中に廣田さんが立っておられます。どんな豪華な世界旅行よりも、自分にしか出来ない最高の旅をさせて頂いた大恩人、思わず熱いものが込み上げてきました。虎竹の里を出発してからアッという間に横浜まで来てしまった気がしますが、毎日大好きな虎竹に囲まれ本当に幸せを感じながら走ってきました。
待ってくれていた人たち
今まで体験した事のないような沢山のメディアの方に取材をいただきました。もちろん廣田さんのお力添えがあるのですが、虎竹の里が江戸の藩政の時代から育んできた日本唯一の不思議な虎模様の虎竹があってこその事。自分達の竹の価値や大切さをもっと見直さねばならない時期にきているということが、「チャレンジラン横浜」で走った意味の一つです。
それぞれ忙しいなか、お出迎えに恩人の方や学生時代の友人たちも来てくださいました。本当にありがとうございました。
廣田さんのご自宅にお邪魔
横浜に着いて初めて廣田さんのご自宅にお伺いさせて頂いたら、虎竹製品をアチラコチラでご愛用いただいていて本当に嬉しかったです。こうやって竹に親しまれている方に応援いただいて竹の車が形になり、走る事ができたのだと実感しました。
横浜中華街
横浜中華街
横浜と言えば、やはり中華街。せっかくですので記念撮影会をしました。異国情趣に竹トラッカーが映えます。
たくさんの人に感謝
チャレンジラン横浜は、この虎竹ランドリーバスケットを電気自動車の竹トラッカーで廣田さんのご自宅にお届けさせて頂くという、言わば宅配のプロジェクトでした。高知から徳島、香川、岡山、兵庫、大阪、京都、滋賀、岐阜、愛知、静岡、神奈川と全国の皆様方に助けていただいたお陰で到着できました。ご協力いただいた皆様、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました!
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