虎竹スクエア茶碗籠
竹籠をシンプルな四ツ目で編み上げ、現代の暮らしの中にとけこむようなモダンで実用性の高いバスケットタイプの竹茶碗籠にしました。
竹のある暮らし
四角い形をした籠を美しく編み上げるのには高度な技術が必要とされます。通気性の良さや堅牢さに加え、キッチンの隅にスッキリと収納できる機能美も兼ね備えた、長くご愛用いただきたい竹食器かごです。
袋底をヒントに
虎竹スクエアバスケットシリーズは、巾着籠の「袋底」の四ツ目編みがヒントとなり誕生しました。
日本唯一の虎斑竹
日本唯一の虎竹模様を100%活かしたいと思い表皮部分を内側にして編み込みました。虎竹の里でしか生育しない不思議な竹模様の向こうに創業1894年、竹虎の先人たちの物語が透けて見えてきそうです。
日本で唯一 土佐の虎斑竹(とらふだけ)
「虎斑竹(虎竹)」は淡竹(ハチク)の仲間に分類され、高知県須崎市安和の虎竹の里でのみ、稈の表面に虎模様が浮かぶ不思議な竹です。この模様は、幹に付着した寄生菌や潮風の作用によるとの学説もありますが、科学的には未だ解明されていません。実際に各地方に移植を試みましたが、何故か模様が付く事はありませんでした。
明治44年、当時日本最高の植物学者達が絶滅寸前の虎斑竹の保護のために、建白書を時の政府に提出しました。これが今日の天然記念物条例発布の導火線となり、天然記念物保存法が発令され虎斑竹はその第一号の指定を受けたのです。
イギリスBBC放送も取材に来た「ミラクルバンブー」
左の写真が、自然に生えている状態の虎竹です。この虎竹をガスバーナーで炙り、竹自身から出る油分で拭き上げると右の写真のように虎模様がはっきりと浮かび上がります。この珍しい虎竹(Tiger Bamboo)を取材するためにイギリスBBC放送までもが虎竹の里を訪れ神秘的な虎竹に「ミラクル!」を連発されていました。
竹職人達の想いが繋ぐ虎斑竹
竹は秋から1月下旬までが伐採のシーズンです。虎竹もこの期間に一年分をまとめて伐ります。竹職人達は急勾配の山道を運搬機と共に分け入り、一日中重たく長い竹を切り運び出すのです。そして、大きさや品質で選別したのち、ガスバーナーによる油抜き、矯め直しという製竹作業を行います。一本一本の個性を最大限に生かすために、熟練した職人の手で竹を炙り、まっすぐに矯正されるのです。こうして製竹された虎竹が、様々な竹製品へと生まれ変わります。
縁部分
縁部分は、当て縁に虎竹に合わせた染め籐でしっかりと留めています。
虎竹スクエア茶碗籠の側面
虎竹スクエア茶碗籠の側面は虎竹表皮と裏面部分が交互に編み上げられ綺麗な市松模様のようになっています。
丈夫な力竹
スタイリッシュな四ツ目編みの底には厚みと幅をしっかりもたせた力竹をクロスに入れています。食器類など籠にかかる重みをしっかりと支えます。
表×裏
虎竹表皮と裏皮という見た目のコントラストも楽しい竹バスケットです。 籠内側底部分には一番強く、水をはじき耐水性の高い竹表皮が並びます。
通気性を考えた高足付き
底の足部分は、厚めの竹ヒゴをUの字型に火曲げしてしっかりと差し込んでいます。角部分の補強はもちろん、竹足を高めにつけることで通気性を高めています。
熟練職人
虎竹を編んで50有余年、熟練の竹職人が編み上げています。
竹編みと立ち上げ
まず平面に四ツ目編みをした後に竹ヒゴにコテで熱入れながら直角に立ち上げていきます。
竹枠
口部分に竹枠をはめ込み角籠の形に整えます。
ゆとりの収納力
茶碗籠をお使いになる際、気がかりなのは収納力。そこで、実際にお茶碗、お椀、小鉢、大皿、カップ、湯飲み、お箸、調味料入れなどを2セットずつ入れてみました。全てを入れてもまだ余裕があるほどの収納力です。今回の食器の重量は約3.5キログラム程でしたが、底部分の丈夫な力竹のお陰で重さにも耐えられました。また、見せる収納としてティーセット用の茶籠などとしてのご使用もよいかもしれません。
お好みのサイズで
虎竹スクエアバスケットはサイズを色々と増やしていきます。組み合わせることで多様な使い方ができそうです。
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サイズ
天然素材を手作りしておりますので、形や色目、大きさが写真と若干違う場合があります。
※ご注意ください
底部分を立ち上げる際に、竹ヒゴに割れが生じてしまいます。また、火曲げの際の焦げ跡や竹表皮の剥がれなどがある場合がございます。ご了承の程何卒よろしくお願いいたします。
※保管方法
保管の際には直射日光を避け、風通しの良い場所でお願いいたします。ビニール袋など通気性の悪いものにいれての保管はカビの原因となりますのでご注意ください。
※細い竹の毛羽立ちが出ている場合がございますのでお取り扱いにはご注意ください。