色付きの少ない虎竹
色付きの少ない虎竹を使って白虎竹製の玉入れ籠を作りました。運動会の玉入れ競技にはもちろんですがアイデア次第で色々と使えるお手軽竹かごです。
日本全国の運動会・イベントで大活躍!
昔ながらの懐かしさが好評で竹製の玉入れかごが活躍中です。北は北海道から南は沖縄まで、日本全国各地の小学校、中学、高校の運動会はもちろん各種イベントやお祭りなど色々な催しでお使いいただいています。
虎竹の色合い
虎竹の里で見る事の出来る竹は、ほぼ全てが虎竹ですが、虎竹なら全てに美しい模様がついている訳ではありません。同じ虎竹であっても虎模様が薄いものや、模様のでない竹もあるのです。
虎竹の「白」をご存じですか?
虎竹の里の虎斑竹(とらふだけ)。日本でもここにしか成育しない不思議な虎模様がつく竹ですが、実は全ての竹に美しい模様がついている訳ではありません。日当たりや山の様々な条件により色つきの良い竹、色つきの良くない竹それぞれなのです。
虎模様の良く出た虎竹を親竹として残しながらも、色つきの良くない竹は間引く必要がありますので山から伐り出される虎竹が全て一級品として製品にできる竹という事ではありません。虎竹は「虎」、色つきが無かったり品質が悪い竹は「白」と呼ばれ、土場で色つきと太さ別に細かく選別されています。
有効活用への道
色づきの良い竹は製竹され、竹細工として加工されるのですが、色つきが悪く「白」として選別された竹は製品にする事ができません。かっては「白」も壁竹用の割竹や箒の柄など様々な加工材として全国の竹メーカーさんに出荷したり、自社製品として使ったりしていました。
ところが、ご存じのように近年は土壁の住宅が減っり需要が少なくなった上に、海外からの輸入竹材が増えています。色つきの良くない虎竹材の使われていた昔ながらの竹製品の多くは、輸入商品に取って変わってしまいました。虎竹を山から伐りだすためにはどうしても虎竹のB級品とも言える「白」が出てしまいますが、この「白」の活用方法がなくなっています。 色づきの良くない竹をどうやって有効に活用していくか?竹虎にとっては大きな課題なのです。
虎竹の里も温暖化!?
かつて古老の山の職人は言いました。「虎竹は霜がおりると色が出る。」暖かな南国高知ですが、冬場にはキリリッと肌を刺すような冷たい日があります。自分の小さい頃には雪合戦ができるくらい雪の降る事もありました。そんな冷え込みが竹の色づきを助けると言われています。
科学的に根拠があるものではありませんが、自分たちの経験からも近年の温暖化は、虎竹への色づきに多少なりと影響があるように感じるのです。冬の寒さかが無くなりつつある分、色づきも良くなくなってきて土場に運ばれ、選別される虎竹の中で「白」の割合が、どんどん増えてしまっています。
虎斑竹100年計画
竹虎は「虎斑竹の製造をこれからの100年もずっと続けていきたい」「日本の伝統文化を守り続けていきたい」そう考えています。虎竹の生産を続けるためにどうしても出来てしまう、この「白」を、何とか竹資源を無駄にせず有効利用する方法はないものだろうか?虎竹ばかり伐採して品質の悪い竹の間引きができないとしたら、虎竹の里の虎竹はどうなるのか?
毎年沢山育つ虎竹の白もどんどん有効活用していく、これが竹虎の課題です。模様が少ないからと言って、伐採しなかければ虎竹の竹林は「白」ばかりが増えてしまいます。しかし、そんな竹達を伐採しても製品加工できなければ後世に竹文化を伝えていく事はできません。100年後の虎竹を守ることは難しいのです。
日本で唯一 土佐の虎斑竹(とらふだけ)
「虎斑竹(虎竹)」は淡竹(ハチク)の仲間に分類され、高知県須崎市安和の虎竹の里でのみ、稈の表面に虎模様が浮かぶ不思議な竹です。この模様は、幹に付着した寄生菌や潮風の作用によるとの学説もありますが、科学的には未だ解明されていません。実際に各地方に移植を試みましたが、何故か模様が付く事はありませんでした。
明治44年、当時日本最高の植物学者達が絶滅寸前の虎斑竹の保護のために、建白書を時の政府に提出しました。これが今日の天然記念物条例発布の導火線となり、天然記念物保存法が発令され虎斑竹はその第一号の指定を受けたのです。
イギリスBBC放送も取材に来た「ミラクルバンブー」
左の写真が、自然に生えている状態の虎竹です。この虎竹をガスバーナーで炙り、竹自身から出る油分で拭き上げると右の写真のように虎模様がはっきりと浮かび上がります。この珍しい虎竹(Tiger Bamboo)を取材するためにイギリスBBC放送までもが虎竹の里を訪れ神秘的な虎竹に「ミラクル!」を連発されていました。
竹職人達の想いが繋ぐ虎斑竹
竹は秋から1月下旬までが伐採のシーズンです。虎竹もこの期間に一年分をまとめて伐ります。竹職人達は急勾配の山道を運搬機と共に分け入り、一日中重たく長い竹を切り運び出すのです。そして、大きさや品質で選別したのち、ガスバーナーによる油抜き、矯め直しという製竹作業を行います。一本一本の個性を最大限に生かすために、熟練した職人の手で竹を炙り、まっすぐに矯正されるのです。こうして製竹された虎竹が、様々な竹製品へと生まれ変わります。
玉入れ籠の製造
型を使い手早く六ツ目編みに編み上げていきます。
安心の丈夫なつくり
玉入れ籠の底部分には編み目幅のしっかりした力竹が6本入れられています。美しさと強度と兼ね備えた白虎竹製の玉入れ籠です。
口部分
当て縁の口部分は針金でしっかりと固定しています。
サイズ
天然素材を手作りしておりますので、形や色目、大きさが写真と若干違う場合があります。
※保管方法
保管の際には直射日光を避け、風通しの良い場所でお願いいたします。ビニール袋など通気性の悪いものにいれての保管はカビの原因となりますのでご注意ください。
※細い竹の毛羽立ちが出ている場合がございますのでお取り扱いにはご注意ください。