濃紺の作務衣がトレードマークの竹虎スタッフ、寅子(とらこ)です。まだ竹について勉強中ですが、好奇心旺盛な寅子ならではの竹製品や虎竹の里をお届けします。

暗闇にうかぶホタルの小さな光

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黒竹箒


梅雨入り、湿度の高い日が続いていますが、夜、外を眺めると、小さな光があちらこちらでフワフワ飛んでいました。


「ホタル~?ホタルが飛び始めた~!!」


大人気ないかもしれませんが、すごく感動!!感激しました。実は久しぶり(何年ぶりか)に見たからです。でも、私が小さい頃からに比べたら、飛んでいる数も減ってしまい一時は、もう飛ばなくなるのでは?と思うほどに数が減り、ホタルを取りに来る親子さえいなくなりました。しかし、農薬や生活排水の処理を制限し、水路の清掃などをした結果、昔ほどではないですが戻ってきたのです。


私が小さい頃は、ホタルが飛び始めたら虫取り網で捕まえるのではなく何と竹箒を使います。基本、竹箒と聞くと落ち葉を集める為に使いますが、ホタルが飛び始める時だけは虫取り網の代わりになるんです。祖父に教えてもらい海苔の入っていた空き瓶のフタに穴を開け、笹の葉を少し湿らせておいて捕えたホタルを入れていました。押し入れに入れて翌日の夜、離していました。昔はそれだけたくさんのホタルが飛んでいました。。


竹箒でホタルなんて捕れるの?っと思い人がいると思いますが、虫取り網よりも正直、よく取れます。黒竹箒の画像を見て頂くとよくわかると思いますが、竹の穂(笹の葉がついている部分)を穂先としているので、思った以上に実は捕まえやすいです。あちらこちらに広がっている穂の中にホタルが入り込み捕まえた後も、簡単に逃げることができないようになっているのです。


本来は箒ですが、ホタルを捕るときだけは別の用途、虫取り網として十分使えます。「箒をそんな手荒い扱い方をして!!」と、思っている人も中にはいるかもしれませんが、田舎で育った私にとっては、近所の子供も実はみんなホタルが飛び始めると竹箒を持って捕まえに来ていました。


川べりで箒を振り回しているなんてすごく不思議な光景ではありますが、ホタルが飛び始めたことを知らせてくれ、夜でも子供の声を聞くことができる少し和やかな気持ちになってくる、ある意味、この季節だけの風物詩かもしれません。


是非、ホタルを見に行って見てはいかがですか?