濃紺の作務衣がトレードマークの竹虎スタッフ、寅子(とらこ)です。まだ竹について勉強中ですが、好奇心旺盛な寅子ならではの竹製品や虎竹の里をお届けします。

昔からあるざる

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箕


さて、皆さんは大きなざるや、えびらは何の時に使いますか?土用干しや梅干し作りだけですか?


農家ということもあり、私は小さい頃からよく目にしていますが、私の家では土用干しや梅干し作りには使いません。種籾を干す時や、椎茸を干す時。大豆の殻や籾殻を飛ばす時、精米したお米を広げる時に使いました。箕を使って、大豆や籾殻を飛ばす技は、そう簡単には出来る訳もなく長年やっている祖父母の姿を見ていたことを思い出します。


今では年期が入って大変古びた物になり穴が開いていますが、補修しながら使っています。


「新しい物に変えればいいのに。」


「こんなに穴が開いてるから中に入れてもこぼれるのに。」


と、思ってはいますが、昔から使っているのでやはり、愛着があるというか、使い勝手かいいのでなかなか手放せないと言っています。今の新しい物は、枠だけ木。網は金網になっていたりして丈夫に出来ているのでなかなか壊れることもなく、重量があってもそこそこの重さには耐えることが出来るほど、耐久性がある丈夫な物だそうです。


でも、自然素材だけで出来ていると、どこか温かみがあるというか親しみがあるというか、「ずっと手にしているから金網で出来ているものはあまり使いたくない。」と言っていました。


正直、自分も昔から使っている物は自分の手に馴染んでいる。というか古くなっても出来る限り使いたい。と思っています。それに、自然の物はどこが安らぎが感じられる。かな!?と思います。田んぼだらけの田舎の農家で育った私には、穴だらけでボロボロな物でも、やはり昔から目にしてきた物が良いように思います。


小さい頃、初めて箕を見た時は使い方なんて知らず、頭にかぶってみたり、おもちゃを入れてみたりして物入れとして遊んでいましたが、使い方を知ってからは本当に重宝する物だということに気づかされました。竹虎にある大きなざるや箕、エビラはよくよく考えてみたら小さい頃から私の身近にあり、目にしたことのある物だったと思います。そのざる等がなぜ、どのような経緯を経て実家にたどり着いたのかは分かりませんが、穴あきの古びた物になっても大切にこれからも使いたいと思いました。


この間も、子供としいたけを採り、エビラに広げて時折、ひっくり返して干した事でした。来年、そして干したりする時にはまた、愛着のあるエビラを出してお日様の光をたくさん浴びた干ししいたけや干し大根を作ってみたいと思います。


肉厚のしいたけ、網で醤油を垂らしながら焼いたり、ホイル焼きにすると、とても美味しいです。是非、試してみてください!!