先週の日曜日は、伊野町にある椙本神社で春の大祭が催されました。虎竹の里より車で30分ほどの場所にあるこの神社は、土佐の三大祭りに数えられ「伊野の大黒さん」とも呼ばれ親しまれてるんです。今年の2月16日は大安で日よりも良かったので、いつも以上の人出で大賑わいでしたよ。
参拝者の一番のお目当ては福笹です。これは藁で作った福俵や、恵比寿さまと大黒様の描かれた絵馬、小判や打ち出の小槌をかたどった物などが飾りつけられた笹の事ですが、福笹には福を分けて頂き幸せを祈願するという意味があり、持ち帰った福笹は神棚に飾ります。
大黒様は商売繁盛の神様でもある事から、商売をされている方も大勢参拝にいらっしゃいます。かく言う竹虎も事務所の神棚に福笹を飾っていますが、これは竹虎の会長自らが参拝に出向き、会社の繁栄と社員の安全や幸せを祈願して下さっているとお聞きしております。会長はとても優しくて社員にも気さくで大好きです。
「福の神様、こんな竹虎に是非お越し下さい!竹虎には身の丈ほどもある大きな宝船もご用意しています(笑)」
これ本当の話です。ご興味を持たれたお客様も是非お越し下さいね。
不眠症、とまではいかずとも何だか寝付きが悪い!という方は、意外と多いそうです。私もどちらかと言うと例にもれず...。ベッドに入ってからも眠れずに、そのまま1~2時間くらい布団の中でゴロゴロ...なんてこともしばしばあります。そのため「驚くほどスヤスヤできます」「はっと気付くと朝でした」とお客様から快眠報告が届くたびに、竹炭まくらが気になって仕方ありません。私もそんな羨ましい体験してみたい!と思い立ち、ついに竹炭まくらデビューです。
初めて枕に頭を乗せた感想は「ちょっと硬いかな?」。もう何年も低反発の枕を使っていたせいか、竹炭ならではのズシッとした硬さやガサリと擦れる音にギャップを感じざるをえません。でも何故でしょう...竹炭まくらのこの感じ、何かを思い出すような...?この無骨ながら優しい感触、手作りのぬくもり...以前もどこかで?
そうだ、数珠玉です!数珠玉の枕に少し似ています!数珠玉を皆様はご存知でしょうか。おじゃみ(お手玉)などの材料によく使われる、トウモロコシに似た黒く硬い実をつけるイネ科の植物です。最近ですとハトムギと呼んだほうが、ピンと来る方も多いかもしれません。田舎暮らしの私が小学生の頃、水辺にはほとんど数珠玉が群生していました。せっせと集めたその実で母が作ってくれたのが、数珠玉枕だったのです。母お手製の枕と竹炭まくらを一緒にすると怒られるかもしれませんが、疲れた頭も首も沈みすぎずガッシリと受け止てくれる、この包容力と安心感...やっぱりエイ!
十数年ぶりになる枕の程良い硬さに懐かしさが蘇ります。あれこれ考えすぎてギュッと縮こまった脳の緊張が、スッとひいていくよう。快眠の竹炭まくらデビューの夜は言わずもがな、そのまま熟睡コースとなりました(^^)
竹虎に入社して一番変わったこと、それは竹製品に反応するようになったことだと思います。
入社する前、私が思いつく竹製品はほとんどありませんでした。「これ竹でできている!」なんて考えたこともありませんでしたし、竹虎四代目に思いつく竹製品を聞かれても「小学校でマスト登りしたなぁ」ぐらいしか思い浮かばず、私の周りに竹製品自体が無かったのだと思っていました。
しかし、よく見てみると竹製品っていろんなところにあふれているんですよね。飲食店の装飾にもよく使われていますし、箸立てや箸置きがそのままの竹だったり、割り箸も最近は竹割り箸が増えているように思います。
あとテレビの中にも。朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」の中では竹ざるや竹かご、竹かごバッグが溢れていますし、お肉は竹皮に包まれています。鉄の代わりに竹を使う「鉄筋コンクリート」ならぬ、「竹筋コンクリート」が出ていたことも。
大河ドラマ「軍師官兵衛」の中にも竹の魚籠が出ていましたし、竹虎に入っていなかったらこんな風にドラマの内容よりも竹製品に注目してしまうなんてこと無かったと思います。
4年前の春、祖母や両親と山菜採りに行ったときのことですが、とったばかりの山菜を茹でる祖母が使っていたものは、年季の入った大きな竹ざるでした。自分の周りに竹製品が無かったのではなくて、気づかなかっただけなんだなぁとその時初めて気づきました。それから竹製品を見つけるのがさらに楽しくなっています。みなさんもぜひ、実は身近にある竹製品を探してみて下さい♪
さて、皆さんは大きなざるや箕、えびらは何の時に使いますか?土用干しや梅干し作りだけですか?
農家ということもあり、私は小さい頃からよく目にしていますが、私の家では土用干しや梅干し作りには使いません。種籾を干す時や、椎茸を干す時。大豆の殻や籾殻を飛ばす時、精米したお米を広げる時に使いました。箕を使って、大豆や籾殻を飛ばす技は、そう簡単には出来る訳もなく長年やっている祖父母の姿を見ていたことを思い出します。
今では年期が入って大変古びた物になり穴が開いていますが、補修しながら使っています。
「新しい物に変えればいいのに。」
「こんなに穴が開いてるから中に入れてもこぼれるのに。」
と、思ってはいますが、昔から使っているのでやはり、愛着があるというか、使い勝手かいいのでなかなか手放せないと言っています。今の新しい物は、枠だけ木。網は金網になっていたりして丈夫に出来ているのでなかなか壊れることもなく、重量があってもそこそこの重さには耐えることが出来るほど、耐久性がある丈夫な物だそうです。
でも、自然素材だけで出来ていると、どこか温かみがあるというか親しみがあるというか、「ずっと手にしているから金網で出来ているものはあまり使いたくない。」と言っていました。
正直、自分も昔から使っている物は自分の手に馴染んでいる。というか古くなっても出来る限り使いたい。と思っています。それに、自然の物はどこが安らぎが感じられる。かな!?と思います。田んぼだらけの田舎の農家で育った私には、穴だらけでボロボロな物でも、やはり昔から目にしてきた物が良いように思います。
小さい頃、初めて箕を見た時は使い方なんて知らず、頭にかぶってみたり、おもちゃを入れてみたりして物入れとして遊んでいましたが、使い方を知ってからは本当に重宝する物だということに気づかされました。竹虎にある大きなざるや箕、エビラはよくよく考えてみたら小さい頃から私の身近にあり、目にしたことのある物だったと思います。そのざる等がなぜ、どのような経緯を経て実家にたどり着いたのかは分かりませんが、穴あきの古びた物になっても大切にこれからも使いたいと思いました。
この間も、子供としいたけを採り、エビラに広げて時折、ひっくり返して干した事でした。来年、そして干したりする時にはまた、愛着のあるエビラを出してお日様の光をたくさん浴びた干ししいたけや干し大根を作ってみたいと思います。
肉厚のしいたけ、網で醤油を垂らしながら焼いたり、ホイル焼きにすると、とても美味しいです。是非、試してみてください!!