パリで竹の民具展覧会
須崎市「竹虎」 用の美をPR
【須崎】須崎市安和の竹材メーカー「竹虎 山岸竹材店」が選んだかごやびく、ざるなどの竹製品38点が、パリのギャラリーで展示されている。来年1月までフランスの他2都市も回る計画。山岸義浩社長(56)は「使いやすい日用品は、美しく無駄がない」と、用の美を伝えようとしている。
きっかけは約1年前。山岸社長は須崎特産の虎斑竹を使った芸術作品を見にパリを訪れ、須崎市出身で芸術に詳しい現地の年配女性と知り合った。竹文化を広めようと盛り上がり、女性を通じて現地のギャラリーと「日本の伝統的竹細工」展の企画をまとめた。
自社製品のほか、顔と腕を知る取引先の職人の逸品を持ち込んだ展示は、パリで1月24日にスタート。前日にギャラリーで開かれた交流会では、来場者に「初めて見る品」と驚かれたという。
山岸社長は「アート作品の竹は知られているが、民具は流通していない。初めて紹介出来てうれしいし、一つ一つを見てくれるパリの人の審美眼がある」と竹文化の浸透に期待している。
パリでの展示は4月10日まで。5月にリヨン、トゥールズに会場を移す。
(新聞「高知新聞 2020年2月6日」より転載)