とにかく丈夫。蒸れず水洗いも可能
竹どころ高知の個性派草履
◎竹皮の履き物/山岸竹材店
冬温かくて夏涼しい、フローリングの床でも快適な室内履きである。材料は筍の皮。作っているのは高知県須崎市にある山岸竹材店だ。
筍の皮は、おにぎりやちまきの包みとしてお馴染みだが、繊維素材としても優秀。強度があって水に濡らせば加工も自在。高知周辺では昔から筍皮の草履が作られ、小学校の上履きに使われた時代もあった。
見た目はパリパリと硬そう。だが、実際に履いてみると、案外クッション性に富んでいることに気づく。滑りやすそうにも見えるが、蛇腹状に編み込まれた緊密な目は、さながらタイヤのように床をとらえ、足裏のツボにもよい刺激となる。藁草履のような細かい屑が出ないのも特徴だ。
(雑誌「サライ 2002年逸品カタログ」より転載)