"竹虎自動車"賞賛に「感激」
世界竹会議で講演 山岸社長
交流広げ意欲新たに
【須崎】8月14~18日にメキシコ中部のハラパで開かれた第11回世界竹会議で、「竹虎 山岸竹材店」(須崎市安和)の山岸義浩社長が基調講演した。各国の竹専門家と交流も深め、帰国した山岸社長は「竹虎の名前を世界にPRできた」と語った。
山岸さんは、安和地区にのみ自生し、虎のような斑紋が浮かぶ虎斑竹を扱う竹材店の4代目。建築や繊維などの分野で竹に関わる研究者やビジネスマンと共に、世界会議の講演者に選ばれた。
会議主要メンバーの要望で、2年前に職人が作った"竹虎自動車"も持ち込んだ。虎斑竹を編んで三輪電気自動車の車体や座席を覆った特製で、輸送費302万円はクラウドファンディングで集めた。
山岸さんは17日、「若い人に竹製品を見て欲しい」と作った竹虎自動車を紹介し、竹バッグの海外展開などについて英語でスピーチ。「山に霜が降りると虎斑竹が良く色付く」と言う話に触れ、竹の斑紋が薄くなってきた現状と地球温暖化との関係性にも言及した。
竹虎自動車は竹の丈夫さとしなやかさを物語っており、「素晴らしい」と、大いに絶賛された。会議出席者らを助手席に乗せ、夜のハラパを疾走。道行く人にも声をかけられた。
山岸さんは「喜ばれて苦労が吹き飛んだ。ここまで竹が人気になるのかとびっくりで感激」と興奮気味。「次回も参加したいし、竹会議の面白さを広めたい」と意欲を新たにしている。
(新聞「高知新聞 2018年8月29日」より転載)