虎斑竹の生産現場体感
台湾の職人ら「竹虎」訪問
【須崎】須崎市安和地区にのみ自生する「虎斑竹(とらふだけ)」を扱う竹材メーカー「竹虎 山岸竹材店」(同市安和)の取り組みを学ぼうと、竹産業に携わる台湾の視察団がこのほど、同社を訪問し、生産現場を見て回った。
台湾の竹職人や竹材販売業者、竹工芸について学ぶ学生ら計26人。何人かは竹虎の山岸義浩社長(54)と親交があり、大分市で4~6日に開かれた「アジア竹サミット」に参加した後、高知を訪れたという。8日、視察団は山道を10分ほど上り、虎斑竹が群生する竹林を見学。工場では、切り出した竹をバーナーであぶって斑紋をより鮮明に浮き立たせる「油抜き」の作業などに見入った。山岸社長が「日本でも廃業する職人さんが増えている。次の100年に向かって、竹産業を守っていきたい」と話すと拍手が起こっていた。
竹工芸作家で、国立台湾工芸研究発展センターで人材育成などに関わる林秀鳳さんは「一度来てみたいと思っていました。竹虎が伝統を守り、自然保護も大切にしていることが伝わってきた」と話していた。
一行は9日、竹製ハンドルを製造するミロクテクノウッド(南国市篠原)も訪れた。
(雑誌「高知新聞 2017年11月11日」より転載)