都心に虎斑竹オブジェ 東京国際フォーラム
【東京支社】東京・有楽町の東京国際フォーラムで17日始まった日本最大級の美術見本市「アートフェア東京」で、須崎市安和地区にのみ自生する「虎斑竹(とらふだけ)」を使ったオブジェが展示されている。「竹取物語」をイメージしたという高さ約4メートルの大作。関係者は「虎斑竹を知ってもらう良い機会」と期待している。19日まで。
オブジェは東京大学大学院木質材料学研究室が設計、制作を担当し、デザイナーや音楽家らと団体をつくって出展した。同士の竹材メーカー「竹虎 山岸竹材店」が加工した長さ4メートルの虎斑竹約60本を使用。斜めに組み合わせて空間をつくり出し、その内側に包み込まれるような形で絵画を配置している。
虎斑竹を使うことを決めたディレクターの横川知宏さん(32)は「須崎に行って、虎斑竹の美しさや職人の熱さに『これを使うしかない』と思った」と話す。
フェアには例年、5万人以上が訪れる。竹虎の山岸義浩社長(53)「田舎の竹が東京の真ん中に展示され、感無量。多くの人に見てほしい」と喜んでいた。(大山泰志)
(雑誌「高知新聞 2017年3月18日」より転載)