竹の電気自動車、千キロ走破
まるで動く竹細工のような電気自動車が11日、高知から横浜(神奈川)まで約千キロを11日間で走りぬいてゴールしました。高知県須崎市の「山岸竹材店」社長、山岸義浩さんが「日本の暮らしを支えてきた竹の魅力をもっと知ってほしい」とチャレンジしました。
竹は成長が早く、そのまま使えばかたくて丈夫ですが、細かくさくとしなやか。2人乗り三輪自動車の曲面を「ヤタラ編み」という編み方で包むなど、職人たちが知恵をしぼり、3か月かけて完成させました。「接着剤は1か所も使っていませんが、千キロ走っても形がくずれません」と山岸さんは胸をはります。
最高時速50キロで走り、6時間ごとに充電。制作費の約350万円は、インターネットで寄付をつのる「クラウドファンディング」でまかないました。長旅を終えた山岸さんは、「人のあたたかさが走らせてくれた」と感激していました。
(新聞「朝日小学生新聞 2016年8月15日」より転載)