須崎市「竹虎」 虎斑竹バッグ 新装完了
海外女性向け 22日からNY展示会
【須崎】須崎市安和地区にのみ自生する「虎斑竹(虎斑竹)」を扱う竹材メーカー「竹虎 山岸竹材店」(同安和市)が、海外進出のために米国在住のデザイナーの協力を得てリニューアルしていた竹バッグが完成した。22日から開かれる全米最大規模のファッション展示会「コーテリー」に初出展する。山岸義浩社長(52)は「虎斑竹を世界に発信できて感無量」と喜んでいる。
虎斑竹は、表皮に虎のような斑紋が浮き上がる珍しい竹で、1894(明治27)年創業の竹虎は、虎斑竹で作った縁台や籠などをネット通販などで全国に販売している。
2014年、竹虎の竹バッグに関心を持ったニューヨーク在住のバッグデザイナー、中野和代さんが山岸社長に海外展開を持ち掛けた。欧米などの販路開拓に詳しい中野さんが中心となり、昨年からバッグのデザインを改良していた。
従来の構造を生かしつつも、リニューアル版は留め具を竹から金属に変更し、内側にメッシュ地を取り付けた。肩に掛けられるようチェーンも付け、「見た目の良さと使いやすさを両立した」(山岸社長)という。
展示会はニューヨークで3日間開かれ、米国などのバイヤーが集まる。竹虎は2回の審査をクリアし、出展が認められたという。山岸社長は「海外の女性向けの良いデザインになった。『売ってやろう』というよりも、世界のバイヤーの前に虎斑竹が並ぶことがうれしい」と話している。
(新聞「高知新聞 2016年2月20日」より転載)