高知県にある竹虎(株)山岸竹材店という会社は、表面に虎模様の入った虎斑竹(とらふだけ)と呼ばれる竹から製品を作っている。虎斑竹は、山岸竹材店周辺の山にしか生えない特殊な竹だ。4代目社長の山岸義浩氏によれば、インターネットが家業を救ったという。「オンライン販売をしていなかったら、私たちの事業は生き残れなかった」
もし彼らの事業がつぶれてしまっていたら、被害は経済的な損失にとどまらなかったはずだ。彼の先祖が代々築いてきた工芸技術まで失われるからだ。山岸氏は次のように語っている。「竹には特別な力があります。食卓の上に竹でできてものを置くだけで、人々はそこに日本の心が宿っているのを感じられます」
実は自分は楽天が嫌いではないがです。ここで「好き」と言わないのは意外とアンチ楽天的な方もインターネットに関わる方の中に多いせいでもありますろう(笑)。
けんど楽天市場が、地方で疲弊する一方でビジョンも何も見えない小さな商売をする多くの店主に光を当て、希望を見せ続けているのは紛れもない事実ぜよ。竹虎は2002年に出店させてもらいましたが、それ以降このモールを通して幸せの連鎖が起こっている光景を何度となく目の当たりにしてきたがです。
もちろん、それは何かの受賞とか特別感のある事とかでは無く、何気ない、ごく普通の毎日の商いの中ですぞね。インターネットという全く新しい世界で行われていても延々と続いてきた人の営みと結局何ら変わる事がない笑顔には、笑顔が返ってくる。そんな当然で、しかしとても大切な事であると思うちょります。
先日、楽天市場から三木谷浩史社長著「楽天流」という本が届きました。何の前触れもなく送られてきたので、最初は出店者全員に配布されちゅうと思い先日たまたま高知に来られたショップ・オブ・イヤーという楽天最大級の受賞もされている有名店舗の経営者の方に聞いてみると「知らない」と言われます。そのうち届くのだろうか...?それにしても全出店社に配布される著書とは凄いですぞね。三木谷社長の強いメッセージ性を感じながら本を読み進めたのです。そうすると、
この本には楽天市場に出店される何店舗かが登場しますが
あれっ!?何と驚いたぜよ...竹虎が紹介されちゅう!!!
楽天出店の店舗数は確か4万店舗と聞きます。そんな沢山の中で竹虎のような田舎の小さな竹屋を、そして日本唯一の虎斑竹の事を、こうやって知っていてくれたのか!素直に嬉しく、また、こじゃんと(とても)誇らしくも思うたのです。
自分は三木谷社長とは挨拶をさせて頂いた程度ですけんど、ご講演を何度か伺いモノの考えた自体にも地方に必要な重要なエッセンスが詰まっていると思うちゅうがです。だから、今回の新著の他にも「成功のコンセプト」「成功の法則92ヶ条」などは何年も前から竹虎の課題図書としているほどぞね。インターネットは地方の商店街を「日本商店街」に変えます。今までは地元だけを意識していれば良かったかも知れない仕事も日本中を考えなければならない時、まず経営者自身が思考回路の変更を求められますろう。
自分達はインターネットに取り組んだ時から「高知県を東京に輸出せよ!」そんな合い言葉でしたが、これらの著書には、そのための自分達がしなければならない道標が分かりやすく示されているように思い感激したがです。インターネットは人だと話す事がありますぞね。これは三木谷社長が、今度の著書に書かれている「インターネットは喜びのツール」と同じ意味だろうと解釈しちょります。
楽天市場に古くから参加して日々新しい挑戦を続けられている全国の仲間達は素晴らしいぜよ。それぞれの一隅を照らす使命感に燃えていて、まっこと尊敬できる人たちながです。自分には全てがインターネットぞね。本店もモール店もない今年で創業120年になる老舗竹屋の四代目として本来ならずっと前になくなっていたであろう虎竹と向き合う日々をこうやって続けさせて頂いている事に、ただ感謝するだけながです。そして、それには紛れもなく楽天市場という大きな力にも助けられ、支えられ、諦めずに来させてもろうちょります。
日本のEコマースで楽天市場の存在感は圧倒的ぞね。だから、この市場に参加する各店舗が志を持つ意味は大きいろう、インターネットの商売を通じて日本を明るく、楽しく、よい方向に導く力があると信じちゅうがです。