軽快な夏支度。縁台と竹皮ぞうり
夕涼みに限らず、庭先やテラスで涼むときに重宝するのが竹の縁台。昔の縁台と違うのは、使わないときに畳んで収納できること。使用時にはネジ留めで固定でき、安心です。座面は細い黒竹をきっちりと組み、両側を斑のはいった太い虎竹で押さえています。黒竹で組まれた座面は、見た目よりも体への当たりが滑らか。そして竹の縁台に合わせたいのが、外履き用の竹皮ぞうり。足裏に当たる面は、3年ほどねかせた竹皮を細く裂いて編んでいます。天然竹皮ならではの抗菌性、消臭性があり、特に夏には快適。おしゃれな鼻緒は木綿の端切れを利用しました。
斑模様が美しい虎斑竹の風合いが魅力
涼やかな座り心地の中空スツール
高知県・安和地区でしか生育しない貴重な竹斑竹を、丁寧にひご取りして編み上げたスツールです。竹のしなやかさを生かし、緻密な設計により作られた裾つぼまりの美しいフィルムが、オブジェのような存在感を放つ一品。竹のひんやりした感触に加え、中央部が空洞になった作りで、蒸し暑い夏季でも快適にお使いいただけます。
足裏に竹の感触が心地よい
竹の沓脱ぎすのこ
一日中履いていた革靴やパンプスを玄関でようやく脱ぐ。日本人なら誰もが知っているその解放感と心地よさをさらに高めてくれる竹の玄関用すのこです。足が喜ぶ独特の感触としなりは、高知県四万十産の黒竹ならでは。とくに夏は、ぜひ裸足で感触を楽しみたいもの。渋いつやは、塗料ではなく火にあぶると表面にしみ出る竹の油。雑然としがちな玄関のアクセントにも。
(雑誌「家庭画報のインテリアグッズ 2012年夏号」より転載)