◎竹皮の履き物/山岸竹材店
足元がいつも快適で清潔
竹皮の繊維で編んだ履き物
筍が若竹に成長すると、やさしい衣の役目を終え、剥がれ落ちる皮。おにぎりの包みなどではおなじみだが、履き物にもなるのをご存じだろうか。そう、筍の皮はとても丈夫な繊維からできていて、裂いて使うと稲藁の縄などより丈夫なのである。
昔から竹皮を草履(ぞうり)などに利用していたのが、竹の里、高知県須崎地方だ。今も何人かの古老が、この伝統的な生活用品を作る技を守る。密に編み上げたこれらの履き 物は、型くずれがしにくく、繊維屑も出ない。夏はひんやり、冬は温か。湿気がこもらないので年中快適に、そして清潔に履けるのも特徴だ。
外履きは裏にクッションがついており、多少の濡れには大丈夫。
(雑誌「サライ 2000年4月20日号」より転載)