男の逸品
「憧れ」から「通」へのこだわり
心を落ち着かせる伝統の風合いの文机
宮川弘尚作 真竹文机
しなやかさと丈夫さから、古来より建築・工芸など様々な用途に使用されてきた竹。その中でも虎斑竹(とらふだけ)は、表面に美しい虎皮状の模様が入っていることから「トラタケ」とも呼ばれ、高知県の天然記念物に指定されている貴重な素材です。「真竹文机」は、これまでの竹工芸の概念を覆す斬新な作品で高く評価される、新協美術会委員・宮川弘尚氏が虎斑竹と真竹で製作した文机。竹を同じ形に切り取ってからモザイクのように組み合わせる緻密な技法を使い、右側には虎斑竹の取っ手の付いた3段の引き出しを収納。年月とともに落ち着いたあめ色の光沢が出る、オーナーとともに成熟していく逸品です。
(新聞「四国新聞オアシス 2007年7月27日」より転載)