昨秋から始まった虎竹の伐採も伐採期限の1月までで終わりました。それまでに倒していた虎竹の枝を払い、山から降ろして来る作業もそろそろ終わりです。
この山は切り子さんに伐ってもらっている山なのですが、竹を運び出す運搬機が故障してしまい、少し時間がかかっているようです。とはいえ、山の中でこうして倒している分には日差しで竹が焼けることも少なく、品質的には全く問題はありません。
自分たちで伐った虎竹はもう山から運び出し、竹虎工場内で各サイズに切断し、工場内に立てかけられています。これからは油抜きや矯正作業をして虎竹の製品にしていきます。
思うような色付きの竹が少なかったり、大きさもまちまちで欲しいサイズの竹ばかりというわけにもいきませんが、そこは自然を相手にしている仕事なので仕方のないことです。こうして苦労して山から運び出してきた竹を、これからは大事に、上手に生かしていく作業に入っていくのです。
身体のゆがみやいろいろな原因で左右の足の長さが多少違うということはよく聞きますし、実際整体などに行くと自分の足の長さもゆがみでずれており、治してもらったことも何度かあります。それでも明らかに左右の長さが違い、左右高さの違う履物を履かれている方もいるようです。
そんな方から竹皮スリッパの片方だけ高くできないか?というお問合せをいただき、何度か作ったことはありますが、今回はそういう理由ではなく、雨の日に少しでも水がかからないように履きたいので、両方を高くしたいというご要望でした。
厚底スリッパ用のスポンジを背中合わせに2枚貼り合わせ、片方の地面につく部分を平らに削って、そこに竹皮草履を貼り付けます。貼り合わせたときは貼り合わせ部分がはっきりとわかる感じでしたが、草履部分からはみ出たスポンジを削ると、貼り合わせ部分も目立たなくなりました。
別誂えということでお値段も少し高くはなりますが、それでもこの竹皮草履の気持ちよさを分かってくださり、自分の好みにしてまで履きたいと思ってもらえることは、とても嬉しいことなのです。