虎竹の伐採シーズン真っ最中です。伐り出された虎竹の入荷も少しづつではありますが始まっています。温暖化による色の付き具合の悪さも心配していましたが、整備された虎竹の山からは綺麗な虎竹が出てきており、とりあえずホッとしているところです。
伐り出された虎竹はトラックに積み込んで竹虎工場に運び込まれます。それを色付きや大きさや曲がり具合などを見ながら規格の長さにカットし、選別します。竹細工用の虎竹はできるだけ真っすぐで素直に伸びている竹を選びます。また割って剥いで編むために、当然竹の品質の良い物を選んでいます。
それを窯で油抜きをします。虎竹は表面にロウ状の白っぽい汚れが付いているため、それをガスバーナーの窯で焙り、竹の中からも油を噴出させ、油をウエスで拭き取ります。綺麗にするのはもちろんですが、そうして竹の油を抜くことで変色や虫の害から竹を守ることにもつながります。
この綺麗になった虎竹は竹細工職人さんのところに行きます。この竹がまた素敵な竹細工となって帰ってくるのが楽しみになった新竹の油抜きとなりました。
門屋根のご注文をいただきました。柱や取り付けはお客様自身でやられるということで、杉皮を使った屋根部分だけの制作となりました。柱の間口や屋根の高さなど、何度もご相談をさせていただいてからの製作です。
値段を抑えられるという理由から、焼き杉板を貼った屋根もお勧めしていたのですが、杉皮を貼った屋根がご希望ということで、予算もお聞きしながらの少し簡易な杉皮貼りの屋根です。
とはいえ、杉板を貼った屋根はどうしても厚みを出すことができませんが、4枚ほど重ねた杉皮は程よい厚みができ、屋根自体に重厚さが出ます。柱の大きさや間口、屋根の大きさなどもふまえ、バランス的に少し高さを低くするようにお勧めしました。
本格的な門屋根となると、2人でも屋根を柱に乗せることができないくらい大きく、重くなってしまうのですが、これくらいの大きさなら、1人でも立てた柱の上に乗せられますし、お値段も抑えられます。
ご自分で楽しみながら柱を立て、取り付けられるというお客様のお役に立てるというのはありがたいことです。どのような取り付けをされて、どのようにお客様のお家を飾れるのか、大変楽しみな屋根製作となりました。