虎竹の伐採時期を控え、山道の草刈りを行っています。山といっても一般の土地のように細かく分けられていて、それぞれに土地の所有者がいます。宅地のようにはっきりとした境界はなく、谷川や目印となる木を植えてそれを境界としていることが多いです。
竹虎の土地も一方は谷、もう一方には木を真っすぐに植えて境界としています。この境界を知っているのも自分以外には、以前にこの山の虎竹を伐ってくれていた切り子さんくらいしか知りません。竹虎の山でさえ、それくらいの認知度ですので、他の山主さんの境界も山主さん以外ははっきりとわからないことが多いようです。
以前はこの山の山主さんも元気で、数人が切り子さんとして虎竹の伐採をしていましたので、焼坂地主会という会を作って毎年この山の所有者で草刈りや道の整備をしていました。山主さんの高齢化に伴い焼坂地主会も解散し、数年前から竹虎で山道の整備をさせてもっています。
舗装された道ではないため、台風や大雨などでどうしても道が崩れたり、削れたりするため、2年に一度は重機をいれた整備を行います。その重機をいれるための下準備がこの草刈りです。
自分たちが毎年虎竹を取りに通うこの道を自分たちで整備することは当たり前のことなのですが、以前までは誰が整備してくれているのかさえ考えずに当たり前に整備された道を通っていた社員や職人にこの作業をやってもらいます。
仕事は増えますが、実際に自分たちでやることでいろんなことに気づき、考えるいいきっかけになります。虎竹を知ることはこっから始まっているのです。