150cm角の井戸蓋を製作しました。最初は白竹でのお問合せでしたが、白竹の取り扱いがないので虎竹に変更をしてもらいました。井戸のある家が少なくなっていることもあるでしょうし、このような井戸蓋を製作できるところもそんなに多くはないように思います。
HPで竹虎を見つけてくれて、このような注文をいただけることは本当にありがたいことだと感じています。いろいろなお問合せをいただくことは多いのですが、できるだけその要望には応えていける竹虎でありたいと思っています。
直径約5cm、長さ150cmの虎竹を150cmの長さに編んでみると想像した以上に大きく感じます。これくらいの大きさであれば、直径5cmくらいの大きさの竹でないと、少し薄く華奢な井戸蓋になっていたかもしれません。こういうバランスは非常に大事で、普段から竹を見ていないお客様にはわかりづらいことではないでしょうか。
もちろん好みやこだわりもあるので、お客様の意見も聞きながら、よく理解し、こちらのイメージや経験上でのお話もさせていただきながら、少しでもお客様のイメージに近づけることが必要です。
ただ竹を編んだだけの井戸蓋ですが、編み方や面取り、材料選定などには職人として当たり前の工夫や意味があります。ひとつひとつが自分を初め、職人の経験になり、次はさらにもっといい物ができるような物作りに繋げていきたいと思うのです。