竹虎創業125周年記念で製作したREIWA125号のハンドルから椅子にかけての部分に取り付けるため、虎竹で波網代を編んでいます。この製作には自分はほとんど関わっておらず、やったことといえばハンドル部分を竹に取り換えたくらいですが、竹そのままを使ったパーツが多く、勝手ですがちょっと遊んでみたくなりました。
網代編みはヒゴ幅や編み方によって表情が変わるのが面白く、竹細工を始めたころは網代編みの籠を多く製作していました。またヒゴの裏をナイフですっと撫でたくらいの厚みの違いで編みにくかったり、出来上がりが柔らかく見えたりと竹細工の面白さや難しさがよくわかります。
今回は編み模様が波状に見える波網代編みで編みましたが、裏面の竹の模様の無いほうを見ると波模様が見えますが、表面は虎竹特有の竹の模様があるため、編み目模様が綺麗に出ません。やはり虎竹は少し太めの竹の素材感のわかる使い方が一番いいのかなと思いながらも、また逆に虎竹ならではの網代編みの表情があり、これはこれでいいのだと思います。
とはいえ、せっかくの波網代の模様をもう少し出すために編組の凹凸を立体的に見せる効果のあるさび付をしようかと考えています。これは編組の凹部分に砥の粉などで作ったさび粉を付着させる方法です。このREIWA125号に合うのかどうなのか不安ではありますが、いろいろ試してみたいと思います。