背負いかごの背負いヒモを通すループが切れてしまったとお客様から修理の依頼がありました。このループは籐で出来ているため、長年の使用による擦れなどで、どうしても切れてしまうことがあります。
この籐の巻き方は虫止め、虫かがりと呼ばれる籐巻きの技法の変形ではないでしょうか。何回か素巻きをしておいて、その素巻きの上にくるくる籐を巻きつけるという簡単な技法ではありますが、なかなか決まった巻き方ができるために、籠の手の取り付けや、脚の取りつけの際によく使われています。
強度だけを考えれば化学繊維でできたヒモで作ればいいのですが、やはり竹の籠にはこうした自然素材のものが似合うのです。