各地で局地的豪雨が起き、川が氾濫したり、土石流が発生したりと、今年は雨による被害が多く発生しています。8月の台風による大雨で、この虎竹の里の川も氾濫し、床下浸水した家があったり、川の氾濫で一時は国道にかかる橋が通行止めになるなど、大雨による被害の多い年となっています。
消防団である私も平成23年の東北大震災の津波警戒以来の泊まりがけでの警戒に出動したことでした。消防屯所のまわりには今もたくさんの土嚢が干されてあり、多くの土嚢が必要であったことが、この局地的大雨のひどさを物語っています。
川の水の多さは、川の近くの雨量の多さでは計れません。どれくらい上流で雨が降ったかで川の水の多さは変わってくるので、ここで降っていなくても、川の水量が多くなることはよくあることなので注意が必要です。
雨は当然山にも降ります。山に降った雨水は谷に下り、谷を流れ川に流れ込むのが多いと思います。しかし山道は本来の山の形ではありません。斜面ばかりの山につけられた傷でもあり、唯一の平地であり、上から下りてきた水を受け止める障害物でもあります。
道に下りてきた水や、谷が土砂で埋まってあふれて道を流れる水で舗装の無い山道は掘られ、削られてしまいます。それが山道を荒らしてしまう一番の原因です。
この大雨で虎竹の里の焼坂の山道もあちこちで小さな土砂崩れや、大きな杉の木の倒木、そして雨水による道の削れなどで、車の通れない状況になっていましたが、災害復旧による重機の整備でこんなに綺麗になりました。来月にはこの山の地主たちと一緒に道の草刈りや整備も予定しています。
しかしそれはあくまでも車の通れる道だけです。その道からあちこちに点在する虎竹の山に上がる山道は、その場所の切り子さん自身が整備し、直していく必要があります。歩くだけなら少々荒れていても通れるのですが、虎竹を積んで下りてくる運搬機の通れる道を維持していく必要があるのです。
個人で運搬機の通れるくらいの山道を整備し、道を作り、維持していくことの大変さは計り知れません。重機もなく、誰も手伝ってはくれませんが、ここからもう虎竹の伐採作業は始まっているのです。これからは竹虎も、もっと山を知り、山に入り、山に関わり、虎竹の里の人に寄り添う必要があると思うのです。