菜の花畑と桜と安和駅

安和駅


あたたかい日が増えてきて、もう春真っ盛りの虎竹の里は桜が散り始め、菜の花が満開となっています。この菜の花畑は安和駅のすぐ下にある虎竹の切り子さんの畑です。山で伐採した虎竹を出してくる時期と、菜の花を収穫する時期が多少重なっているために、山に上がっていないときは、いつもこの畑で作業をしていました。


向こうに見える青い屋根の小屋がJR安和駅の待合所です。以前は大きな駅舎が立っていましたが、ずいぶん前から無人駅となり、老朽化が進んで、今のこの形になっています。


この駅の最大の魅力はその景色です。駅のホームの向こうには安和海岸が広がり、すぐ下に砂浜が見える、大変景色の美しい駅として、知られています。私が高校生のころには一つ上の学年の女生徒達が、この安和駅と美しい景色と一緒に、JRのポスターにもなったほどです。


小学生のころは遊び場の一つとして、学生時代には通学の駅として、また大人になってからは子どもの通学の送り迎えに通った駅です。また年に2回の駅や斜面の草刈りをしたり、地元安和小学校の愛校作業時にはグラウンドに入れる土をこの駅構内の段差を利用して、11トンダンプから2トンダンプに積み替えをしたり、夜間パトロールの集合場所であったりと、JRを利用しなくても、この駅に集まる機会は本当に多いです。


他にも婦人会の方々が花を植えたり、整備したりしながら美化運動をしています。この駅を虎竹の里の、この安和の玄関として、またJRを利用する人や子どもたちに気持ち良く使ってもらおうという気持ちで綺麗にしています。この虎竹の里の住民の中では、いろんな意味でこの安和駅は本当に大きい存在としてあるように思います。


須崎方面から安和に帰ってくる国道からもよく見えるこの駅をいつも見ています。安和に帰ってきたと思いますし、草が伸びていると、そろそろ草刈り時期だなと思います。


考えてみると子どもの頃の遊びや通学に始まり、何度ここの草刈りをしたり、集まって何かをしたりしたか数えきれません。ポスターになるような海を見下ろす綺麗な景色の駅としてよりも、こちら側から見るこの駅の姿が、私の中では思い出のいっぱい詰まった安和駅なのです。