竹虎で取り扱う竹材は虎斑竹、黒竹が主なものですが、虎竹玉袖垣などの袖垣の骨組みとなる土台用に、孟宗竹も扱っています。孟宗竹といえば日本で一番大きな竹で高さが25mに達するものもあるくらいの大きくて身の厚みのある竹です。
孟宗竹のタケノコは大型で肉厚で柔らかく、えぐ味が少ないため食用にされることが多いようです。幹は真竹などには粘りや繊細さでは劣りますが、大きいために幅広のヒゴが取りやすく、四つ目かごやえびら(竹編み平かご)などの少し荒めの籠やお箸やスプーンなど、カトラリーの材料としても使われています。
一昔前、お正月前のこの時期は、孟宗竹を使っての門松作りに大忙しの時期もありましたので、寒空の中での孟宗竹の入荷は、その頃のことを思い出させてくれて、大変懐かしく感じたことでした。
孟宗竹と言えば、今年の夏に「ザ!鉄腕!DASH!!」という番組で大きな孟宗竹を探してきて、巨大水鉄砲を製作した竹です。今年はいつもにまして孟宗竹と格闘した年でもあったように感じ、孟宗竹をより身近に感じたことでした。
時期的にタケノコの生えるのが一番早い孟宗竹は、もうそろそろタケノコを生やす準備を始めるため、孟宗竹の伐採時期は終わります。時期のいい竹をこうして屋根のある場所に大事に保管をしておいて、大事に使っていくのです。