経筒

経筒


でできるもの、できないもの、いろいろあると思うのですが、インターネットで少しずつ当社を知っていただいたおかげでいろいろなものを作らせていただいています。


経筒(きょうづつ)は、経典を土中に埋納する経塚造営の際に、経典を納めるために用いる筒形の容器とされています。先祖供養のための五輪塔と呼ばれる供養塔の下に写経を納めることが古来よりのならわしとなっているようです。銅製のものが圧倒的に多いようなのですが、長い年月の間に写経に大地の生気が通って経紙が土に還っていくのが最善だということで、その点で竹を選択していただいたようです。


お客様のご指定の大きさに竹を削って、表皮を剥ぎ、できるだけガタガタしないように大きさを調整して作った蓋をかぶせたものです。ご存知のように竹は真ん丸ではありませんので、蓋とのかみ合わせには苦労しました。これにお客様ご自身で自然塗料を塗って仕上げられるということで、あえて無塗装としています。


ご自身で書かれた写経のほかにいろいろなものを入れて、素焼きの容器に納めて塔の下の空間に置かれるそうです。こちらの商品はお客様はもちろんのこと、ご先祖様にも喜んでいただけるようにと思うと、責任重大ではありましたが、ご満足いただけたと嬉しいご連絡をいただけて、ホッと胸をなでおろしたことでした。


昔からいろんなところで使われている竹ですが、まだまだ知らないことも多く、こうしてお客様に教えていただけることもたびたびです。もっともっと勉強して、竹の文化や竹の良さを多くの人に知ってもらえるようにしていくのが、竹虎の役目でもあると思っています。