朝晩もめっきり涼しくなって、秋の気配も濃くなってきました。地元の中学校では一足早く体育祭が終わったようですが、小学校や保育園などはこれからのところも多いのではないでしょうか。
この時期、近所の保育園さんからご注文いただけるのはこの虎竹竹馬。それも希望の高さに別注で作ることが本当に多いんです。この竹馬は高さが85cmもあって、大人でもちょっと乗るのに躊躇するくらいの高さです。
自分が小さいころにはまだまだ遊ぶ道具が少なく、小学校でもよくこの竹製の竹馬に乗ったことを覚えています。もちろん竹は虎斑竹でしたし、竹馬はこの竹で作るものだと思い込んでいたくらいですが、それが珍しかったのか地元のテレビ局が取材に来てくれて、みんなでテレビに映ったのもいい思い出です。
そのころから竹馬を乗る技術や竹馬に乗って走る早さなどを友だち同士で競い合ったものですが、やっぱり何といってもどれだけ高い竹馬に乗れるかということを競い合っていたものでした。下からは乗れませんので、何か台の上に乗って、その上から高い竹馬に乗って歩くのが、竹馬に乗るのがうまい人とみんなに認められる条件のようなものでした。
たくさんの遊びや価値観が多くなっている現代の子供たちにも、そういう遊びの中での競い合いがあるんだと思います。この高い虎竹の竹馬に乗れる保育園児はそんなに多くはないようですが、その子がどんな顔をしてこの竹馬に乗ってくれるのか、その嬉しそうな、楽しそうな、ちょっぴり自慢顔で乗る姿を想像するだけでも嬉しくなってしまいます。
そんな笑顔のお役に立てることが喜びですが、そのそばには日本唯一の虎斑竹があることが嬉しいことだと思っています。そんな中で少しでも子ども達に、この虎竹を知ってもらえたら、興味を持ってもらえたら、こんなに嬉しいことはありません。