竹虎工場の大扉

竹虎工場


朝日を背にしたり、まだ陽が昇って無かったり、季節や天気によっていろんな表情のある竹虎本社を楽しみながら毎朝出社し、神棚に手を合わせ、事務所のパソコンを立ち上げてから、工場のこの大扉を開けるのが、仕事の始まりと感じる瞬間です。


一枚の高さ4m、幅2.5mのこの大きな扉を力いっぱい開けて光を入れ、空気を入れると、工場が目覚める感覚になるのです。それと同時に工場の一日の仕事の段取りを頭の中で確認し、事務所に戻るのが毎朝の行動パターンとなっています。その時にはわざと少し狭めに開けておいて事務仕事をしていると、ガラガラ~という扉を開ける大きな音が聞こえて、工場の職人が出社してきたことがわかるのです。


逆にこの扉を閉める時が、毎日の工場内での仕事の区切りをつける瞬間です。職人たちの帰った寂しい工場内を見渡して、締める瞬間は本当に工場の一日の終わりを感じさせてくれます。そんな風に感じるのはこの大きな扉が大きくて、重くて、力をいっぱい入れないと動かないからだと思うのです。何気ない朝晩の開け閉めですが、この大きな区切りが、私の毎日の気持ちの大きな区切りとなってくれています。