編み台のキズ

編み台のキズ


の籠を編んだりする台の縁にこんなキズが付いていますが、何だかお分かりになるでしょうか?これは幅取りナイフと言う左右対称の刃物をここに立てて、少しだけ幅広に取ったヒゴをその間に通してヒゴの幅を揃えるものです。


ほんの少しずつ幅が違っていて、自分の取りたい幅のところに刃物を差し込んで、打ちこんだり、少しだけ斜めにしたりして、ヒゴの幅が希望の幅になるように調整します。そうしておいて上から竹で押えながら、ヒゴの幅を揃えていくのです。


2ミリや3ミリなどの良く使う幅の穴から、少し広い幅までいろいろとあり、一度しか使っていないところもあります。毎日毎日たくさんのヒゴを取って籠を編んでいる職人さんに比べ、たまにしかこの編み台に向かわない自分にとってこのキズは、その時に作った籠やヒゴの思い出も詰まったキズでもあるのです。