日本唯一虎斑竹の山

日本唯一虎斑竹の山と聞いて、皆さんはどう感じられるでしょうか?日本でここにしかない虎斑竹(とらふだけ)が生えている山。その山はどんな山なのでしょうか?色のついた虎斑竹がびっしり生えている竹ばかりの山だと思われている方も多いことだと思います。


また、製品になっているような油抜きをした綺麗な色のままの竹が、そのまま生えていると思っている方も大勢いることやと思います。けれど、決して綺麗なままの竹が立っているわけではありませんし虎斑竹の山でも色のついた竹は一部でしかないのです。また虎斑竹だけではなくて、山には杉も桧もたくさん生えています。


一口に山と言っても、その山にはたくさんの山主さんがいて、境があって、山の向きや日当たりや、風当たりによって竹は様々で、なかなかひとくくりにはできないのです。焼坂と呼ばれる山だけでも複数の山主さんがおられます。その中の一つ、竹虎の会社の山だけでも僕と切り子さんと呼ばれる虎斑竹を伐採してくれている人の間にはまた3つの境界があるのです。


それぞれの場所の日当たりや向きや、地質や傾斜などで生えている竹の大きさや色つきがそれぞれ違ってきます。それによって、今年はここを切ろうとか、竹を休ませようとか、ここはよくないとかっていう話をしています。虎竹の里の中にもたくさんの山があって、それぞれの場所によって、それぞれの切り子さんがいて、それぞれの思いやこだわりがあって、その中でいろいろな虎斑竹が毎年出てくるのです。


そんな山の話、虎斑竹をはじめとする竹の話、職人さんたちの話、製造現場での話など少しずつではありますが、ご紹介出来ればと思っています。