防虫剤・防カビ剤・漂白剤不使用の国産竹割り箸をご存知でだろうか?今日のコンビニ弁当についているお箸を良くご覧いただくと、恐らく竹製の割箸ではないかと思う。このように、普段は意識せず使っている竹製品のひとつが割箸だが、あまりにも身近すぎるから逆にあまり深く考える事もない。
白竹箸などのように長期間の使用を考えて製作した多くの竹箸は、旬の良い時期の竹を使ったり、炭化加工したり塗りをかけたりして製造管理にも配慮されている。
割り箸の場合には、年間に国民一人当たり約200膳、全体での使用料は約250億膳にもなると言う。大量生産でないと、とても間にあわないから一年通して伐採製造を続けねばならない。竹材確保も大変なので海外での製造がほとんどになってしまうのは仕方ないだろう。
しかし、それでも国内で使われる事なく繁っている孟宗竹を見て、技術者不足、製造コストなど様々な課題もある国産竹割り箸を何とかお客様に届けたいという昔ながらの職人魂が実を結んでいる。そして、本日3月15日(金)正午~3月29日(金)正午までの期間中、竹虎ウェブサイトでのお買い上げ商品代金の合計が、5,500円(税込)以上のお客様先着300名様に、この安心・安全な国産高級竹割り箸(天削)24cm10膳入をプレゼントする企画を開催しています。
木の角材のように思われる方もいるかも知れない、しかし、良くご覧いただくと表面に小さい丸い模様が入っている事に気づかれる。これは竹の養分を運ぶための維管束と言われる部分で、密度が濃い方が竹表皮に近いところで、反対側は竹の内側になる。
これだけ厚みがある孟宗竹でも、実は竹皮付取り箸の選別した後の材料だから、一体どれだけ太く厚みのある竹材を厳選しているかが分かる。なるほど、竹の伐竹は頻繁にしていて竹自体は沢山あるものの、旬が良くて、これだけの素材となると全く手に入らなくなってしまうのが理解できる。
竹は無尽蔵とも言えるくらい生えているが、その中から伐竹に適した3~4年竹の頃合いの竹を伐採する。竹は元は節間が短く、ウラ(先端)に行くほど節間は長くなる、したがって節が大切なアクセントとなる竹箸など、素材次第で出来ないものも多いから、本当に大切なるのだ。
国内に沢山ある孟宗竹の竹林を見れば、多くの方が国産竹材を活かしたモノ作りを夢見る。竹は成長が早く、SDGs・持続可能な社会が言われる現在において、これほど素晴らしい素材は他にないからだ。そこで、元々国内で製造されていた国産竹割箸を復活させたいと、何とか13年前に製造が再開していた竹割箸工場だが、製造コスト、後継者問題などの課題に直面して止む無く生産は休止してしまった。
しかし、そんな国産竹割箸をフェニックスのように再び蘇らせる熱き竹職人がいる。まさに無尽蔵の孟宗竹だが、これを竹割箸に加工していくには、やはり製造機械がカギだ。幸いここには、一級品の工作機械と長い間蓄積させてきたノウハウがあった。
防虫・防カビ・漂白剤不使用、無添加の国産竹割り箸でも、輸入の割り箸が沢山ある中ではコストを出来る限り圧縮して安価に提供できるようにしなければならない。
薬剤不使用で製造するには良質な竹材の確保も必要だし、カビやすい竹材を考えると湿度の高い季節の製造は難しいかも知れない。
漂白もしないから、出上がる竹箸には色ムラがある。しかし皆様に知っていただきたいのは、これが自然の竹の色合いであり、山で自分達が感じる竹のニオイでもあるのだ。
今度の国産竹割箸は、一手間かけて天削にして、少し高級感のある仕上げとなっている。
研磨剤などを入れずにドラム研磨機で回転させ研磨加工をしている。長時間回転させた後、乾燥させるのだが、その際に竹ならではの細かい毛羽立ちができるので、研磨加工は二回行っている。
防虫・防カビを使わないから余計に手間がかかったり、大量製造できなかったりするが、竹の国である日本で割箸すら自国で製造できていないのは、いかがなものだろうか?せっかく世界的にも品質の高い竹がある国内の竹割箸製造を通して竹林や環境について考えていただく機会にもなると思っている。
竹が環境に優しい素材だと言う事を、多くの方に知って頂けるようになると共に、コンビニやお弁当屋さんのお箸も竹素材に変わってきた。お気づきになられていない方もいるかも知れないけれど、ビニール袋に入った竹丸箸を多く見かける。もちろん、随分前からなのだが国産竹材を使った日本製の竹割箸には注目していて、技術が途絶えてしまっていた竹割箸の復活に少しでも協力できればと思ってきた。ところが、遂にそのメーカーさんでの製造も難しくなった。
竹は人が手を入れずとも、毎年地下茎から筍としてドンドン生えてくる、そして成長が早いので、わずか3ヶ月で20数メートルの親竹と同じになるから圧巻だ。日本の竹林の場合は、確かに無尽蔵の資源と言うには少し大袈裟な部分もあるけれど、それにしても竹箸の材料なら何とかなる。
竹割箸のように大量生産していく場合には、実は加工機械が肝心だ。竹は木材のように角材にして均一化できるものではない、一本一本の竹の太さ、形、性質が異なり、高さの違う節が付いている事も仕事を複雑にさせるから、機械を巧みに操る事のできる職人技も絶対に必要となる。再び販売を復活させたい国産竹割箸、竹林→竹材→加工→製造→販売→お客様まで、まるで細い糸のような繋がりだけれど明るい兆しと希望を感じている。
先日の30年ブログでご紹介もした玄関すのこには、高知県特産黒竹を使っている。皆様が思われている竹に比べて随分と細い竹でもあり、また生産量も少ないので頻繁に目にする竹ではないかも知れない。しかし、よくよくご注意いただいていると和食の気のきいたお店様などでは、壁や天井の装飾に使われているので是非気を付けておいて欲しい。この黒竹箸箱も、竹集成材の本体にスライド式にはめ込む蓋部分は黒竹を使う。竹の身部分と黒竹表皮、渋い色合いのコントラストが引き締まった印象だ。
実は、この箸箱本体にはレーザー刻印で様々なメッセージをお入れさせて頂く事ができる。蓋を開けて、21センチの携帯に便利な少し短めの竹箸を取り出したら嬉しい文字が目に飛び込んでくる。
黒竹は虎竹と同様に自然そのままの色合いだ、なのでそれぞれの竹によって黒の出方が異なる。並べてみると際立つけれど、これがそれぞれ個性的で素晴らしいのだ。
竹虎では、少しでも皆様の竹への関心が高まればと思って不定期にプレゼント企画を行っている。今回は高知県特産の黒竹も知っていただく機会になればと考えて限定品の黒竹箸箱と、19.5センチで少し短めにして持ち運びしやすい携帯竹箸のセットが3名様に当たる。いよいよ明日15日までの開催なので、運試しと思って是非ご応募ください。お名前とメールアドレスだけで簡単応募できるので、時間も全くかからない。
現品限りの黒竹箸箱と携帯竹箸セットについては、こちらの動画で詳しく説明している。竹集成材の箸箱の事や、黒竹の蓋のスライドする感じ、中に入った竹箸など良くお分かりいただけると思う。
そして、この黒竹を真っ直ぐに矯め直す熟練職人の技もご覧いただけると嬉しいです。