本店に置いてあって自由にお座り頂いている虎竹やたらソファベンチを、ご覧になられたお客様が感激されるのは本当に嬉しい。その日も腰かけられて、お連れの方と共に竹の事を色々とお話させてもらった後にお帰りになられた。実はそれから、その方から連絡をいただいた、あの長椅子と同じようなテイストで壁面を製作できないかとのお問い合わせだった。
竹で室内装飾をする事は珍しくはない、建仁寺垣や木賊(とくさ)張りなど良く見られるし、網代編みされた天井は古い職人のご自宅で二度ほど拝見した事もある。しかし、やたら編みとなるとあまり多くはないのではないだろうか。
「やたら」は地域によっては「ヤチャラ」とも言って、「やたらめったら」から来ている。規則性のある竹編みではなく、職人の感性で仕上げていく乱れ編みだ。虎竹電気自動車竹トラッカーの本体も立体的な曲線で製作せねばならなかったので、このやたら編みが最適だった。
午前中に竹ヒゴ取りが終わった、午後からは更に編み進めていく予定。