真竹コンテナ手提げ籠バッグできました2024

コンテナ手提げ籠


前回、動画を皆様にご紹介して以来、沢山のお問い合わせを頂いている真竹コンテナ手提げ籠バッグが編み上がった。とは言え、真竹を伐り始めたばかりで頃合いの太さの竹が少なく、出来たと言っても20数個だけだ。明日には持ち手を取り付けてお届けできる形になると思うので、来週早々に販売できるように準備したいと思う。


コンテナ手提げ籠


そもそもコンテナ籠は、堅牢さで日本中どこででも多用されていた御用籠が元になっている。物流でも鍛え上げられた竹編み角籠の最強DNAを受け継ぐ籠だけに、本当にタフで頼りがいのある逸品だ。お手元に置いてガンガンご愛用いただきたい。





竹籠、手提げ籠など竹細工の修理

スズ竹市場籠


竹細工の修理で良くお問い合わせを頂くのは、やはり持ち歩く機会の多い籠バッグだ。ただ、一口に手提げ籠と言っても真竹、淡竹などの一般的な竹材から、スズ竹や根曲竹、篠竹さらには高級素材の煤竹まで様々な種類があり、それらの竹を染めて編み込んでいる手提げ籠などもある。


虎竹やたらバッグ


竹材が異なり、さらに形や技法も様々な籠を修理するのは容易ではないが、それぞれに工夫する楽しみがあり、完成した籠は例外なく格好イイ。


根曲竹お買い物かご


高知県では、スズ竹のように寒い地方の竹は入手が難しいものの、同じ自然素材だから違う種類の竹材を組み合わせても実は全く問題ない。


真竹手提げ籠


そもそも使い込んだ竹細工に、真新しい竹ヒゴを合わせるので修理した部分は目立ってしまう。違う竹材なら尚更だけど、それがむしろ風合いとして、段々と馴染んでくる感じなどはたまらない。


染籐手提げ籠八ツ目バッグ


ところが先日、お客様から気になる事を聞いた。どういう理由か製作いただいた会社に修理をお願いするとお断りされたとの事なのだ。「むむ...?」他所で製作した竹製品まで手直しする自分たちは異例としても(笑)、自社で製作したものは当然修理するのが当たり前だ。少なくとも自分の知る職人で、自分の作った籠の修理をしないという方はいない。


手提げ籠バッグ


加工性が高く、修理して使えるのが竹細工の良い所だ。お客様がお断りされたという手提げバッグも、一体どこを手直ししたのか分からないくらい綺麗に修理できた。


虎竹買い物籠


何か特別な理由があったのかも知れないけれど、竹の良さを多くの方に伝える使命が竹を志す全ての人にあると思っている。修理すれば親から子の世代までも長く使える籠を含めた竹文化が見直される時代になった。



来月中には、真竹コンテナ手提げ籠バッグの再販

真竹コンテナ手提げ籠バッグ


竹の旬がよくなり、良質の竹材で編まれている真竹コンテナ手提げ籠バッグが来月中には発売できる予定だ。真竹で編まれた御用籠の伝統的な竹細工の魅力を現代に引き継ぎつつ、女性でも持ちやすいサイズ感に改良した。プラスチック製品に取って代わる自然素材の温もりを感じていただきたいデザインが特徴なのだ。


真竹コンテナ手提げ籠バッグ


特大サイズの御用籠は厚みのある竹ヒゴを使用しており、手にした時のしっかりとした重量感が安心感を与えてくれる。一方、今回製作中の小さいコンテナ籠の方は日常の買い物やさまざまなシーンでの使い勝手が良くなるように軽量化も考慮した。外出時だけでなく、室内でも野菜籠やマガジンラックとして活躍し、インテリアのアクセントにもなると思っている。


真竹コンテナ手提げ籠バッグ


経年変色によってバッグの色合いは美しい飴色に変わり、使い込むほどに愛着が増していく様子が楽しめるのも魅力。竹林で伐採した真竹をそのまま使用しているため、個々の形や色に微妙な違いがあるけれど、その一点物感もたまらない。手作りの温もりを感じるこのバッグは、他にはない特別な存在感だ。


真竹コンテナ手提げ籠バッグ


真竹コンテナ手提げ籠バッグは、普段のお買い物はもちろん、アウトドアのキャンプなどに威力を発揮しそうだ。持ち手はビニールパイプで作られており、荷物をたくさん入れても持ちやすく、手が痛くなる心配がない。また、底部分は幅広の力竹で頑丈に作られて、重たいものを運ぶ際の衝撃を和らげるしなやかさも持ち合わせている。家庭内での収納にも、もちろん役立ち、様々な用途に対応できる柔軟性を持っている万能選手。是非皆様に再販売をお楽しみにいただきたい!皆様の日常に、この用の美の竹製バッグが加わることを心より願っている。





虎竹革手提げ籠バッグ2024

虎竹革手提げ籠バッグ


虎竹を使った新しい手提げ籠バッグが、ようやく出来あがった。前回の赤染タイプをリニューアルしたので、竹籠は割と早くから編み上がっていたのだが、それでも、「ようやく」と言うのは、革持ち手部分で手間取ってしまったからだ。


虎竹革手提げ籠本体


虎竹革手提げ籠バッグ


しっかりとした革選びから、持ちやすいようにトップの持ち手は細めにするなど工夫を施している。


虎竹革手提げ籠バッグ


更に今回は竹籠本体とのジョイント部分は、革職人のアイデアを取り入れて縫ってもらった白紐がワンポイントになってオシャレ感を演出している。


虎竹革手提げ籠バッグ


もちろん、傷みやすい底の四隅には籐で丈夫な補強を施している。


虎竹革手提げ籠バッグ


虎竹の里の竹を使用して、その竹の美しさと、軽さ、機能性を兼ね備えた新虎竹手提げ籠バッグは日常使いにもぴったり。ショッピングやお出かけに最適で、和洋様々なスタイルにも合わせやすいのが嬉しいのではないかと思っている。




先日、虎竹の製竹作業の様子をYouTube動画でアップさせて頂いた。シンプルでありながらも存在感がある手提げ籠バッグの竹は、竹林の竹から、自分たちが時間をかけて創り上げたものだけに自信を持ってお届けできる。


虎竹革手提げ籠バッグ


こんな竹籠を何十個か製作しただけで、放置竹林や環境保全等おこがましくて言えないけれど、先人が守ってきた日本唯一の竹林と竹文化を継承していきたい思いを込めている。手にする皆様も、そんな誇りを手にしていただきたいと願っているのだ。



やはり国産!使い込まれた山葡萄手提げ籠の修理

山葡萄手提げ修理


これは竹を使った買い物籠ではない、好きな方にはとことん人気のある山葡萄手提げ籠バッグだ。自分が学生の頃には、一般にはほとんど知られてなくて、倉庫の片隅に積み上げられた籠が一山いくらで売買されていた。そんな夢のようなお話もあるけれど、その丈夫さ、経年変色の美しさが知られるようになると、海外で製造されるほど流通する自然素材の籠のひとつとなっている。


山葡萄手提げ修理


ただ、やはり国産で昔ながらのシンプルな網代編みのものに魅力を感じる。技巧が目立ち過ぎる編み込みは好みではない。長年使うものは、「好き」が一番大事なのだ。使えば使うほど風合いの良くなる山葡萄も、やはり底の四隅は傷みやすい。


山ぶどう買い物籠修理


実は、これだけ大きな穴が開いているので、職人によってはサジを投げられてしまっていた。だが、しかし、ここまで愛用してきた山葡萄だけに何とか修理してさしあげたい。


山葡萄手提げ修理


そんな一心が縁巻など細かい手直しにも活きている。


山葡萄手提げ修理


輸入の籠は手直しする所を探すのに苦労されていると聞く。国産はもちろんだが、たとえ海外の籠であってもお客様にとっては大事なパートナーのようにご愛用になっているのを見れば、何とか修理したいとお引き受けする事が多いのです。





新しい虎竹手提げ買い物籠バッグ

虎竹手提げ買い物籠バッグ


赤染した虎竹の手提げ籠をリニューアルして、虎竹の色合いそのままでお楽しみいただく買い物籠を準備している。今までなら、当然のように籐の持ち手を取り付けるところなのだが、近年どうも籐の入荷が不安定になっている。持ち手にできる頃合いの籐が少ないため革持ち手に変更してみたら、なかなか雰囲気がよい。


虎竹手提げ買い物籠バッグ


竹籠だけなら数か月もかかったりする事はないけれど、今回は革素材、仕様の変更に時間がかかっている。それでも、ようやく来月には皆さまにご覧いただけると楽しみにしています。





昭和の虎竹買い物籠バッグ

虎竹買い物籠バッグ


昭和の日本なんて言うと古臭く思われるだろうか。当時は、竹籠バッグを持つ主婦の姿が本当に当たり前で、日常的な光景だった。自分も、母が竹籠バッグを提げて近所にあった万屋に買い物に行くのを良く覚えている。当時の主婦の方々にとっては、市場や商店で買い物をする際の必需品であり、生活の一部として親しまれていた竹籠バッグ。籐もあったけれど、多くは耐久性に優れ通気性が良く、軽量な竹籠だった。


虎竹買い物籠バッグ


冷蔵庫は、もちろんあったけれど毎日新鮮な食材を求めて市場等に出かける事が一般的だったのかも知れない。そのため、竹籠バッグは現在のようにエコフレンドリーだとか、ファッションではなく、実用的な道具として一家に数個あり、ライフスタイルに密接に結びついていたのだと思う。ビニール袋などの普及で、いつの間にか竹籠バッグは姿を消したが、竹虎では懐かしい定番の楕円形と丸型の二種類を虎竹手提げ籠として復刻して販売させてもらっている。


虎竹買い物籠バッグ


通気性が良く、生鮮野菜や果物の持ち運びに適しているのは今も同じで、ご愛用の皆さまからは嬉しいお声をいただく事がある。そんな中で、「良い竹籠を持たれていますね」とお声を掛けてもらうというお客様からのハガキを何度か拝見した。昭和の時代でも、商店街や市場での買い物は、単なる食材の調達だけでなかった。地域の人々と顔を合わせ、コミュニケーションを取る大切な時間でもあり、竹手提げ籠が地域社会とのつながりの象徴でもあったように思う。昭和の時代のノスタルジックな価値も併せ持つ竹籠が、新しい人と人との繋がりを大切にするアイテムとなり、多くの方に愛され続けるようにしたい。





国産山ぶどう手提げ籠の修理について

国産山ブドウ買い物籠


国産の山ぶどう手提げは長く使えば使う程、渋く黒光りしてまるで上質な独特の革のような質感となってくる。本物を持って街を歩く方には、嫌でも目が行ってしまうが、この籠もその手の逸品だ。ただ、いくら耐久性の高い山ぶどうと言っても、さすがに30年、40年とお使いいただく内にはヒゴに傷みがでてくる。お気に入りで頻繁にお使いになられるバックなら尚更だ。


国産山ブドウ買い物籠


自分が若い頃に母から譲られたセンカドバックもそうだし、100年選手の腰籠を手提げにして愛用する籠たちも、それぞれメンテナンスしながら使っている。こちらの小振りの手提げ籠も、この風合いからすると随分と使い込まれている幸せ者だ。


国産山ブドウ買い物籠


持ち手のジョイント部分や、縁巻に傷みがみられる。


国産山ブドウ買い物籠


やっかいなのは、一番傷みの出やすい底部分の四隅には大きな穴が開いてしまっている事だ。持ち手を付け替えるくらいなら仕事は早いが、ここまで傷んでしまうと竹のように籐でかがる事もできないし、少し手間がかかりそうだ。職人に苦労はかけるけれど、手直しが終われば、籠に新たな命が宿ると思っています。





山ぶどう、クルミ、白あけび手提げ買い物籠バッグの修理

山ぶどう、クルミ、白あけび手提げ買い物籠バッグ


自然素材の竹籠バッグをご愛用の方々の中には、同じ山の素材である山葡萄や、クルミ、アケビ、あるいはイタヤカエデなんて言うレアな手提げ籠をお使いの方もおられる。自分も、昔から素朴な味わいが大好きで母から譲られたセカンドバッグや、100年前の腰籠を手提げ仕様に作り直したものなど数点を使っている。竹籠もそうだが、これからの最大の魅力は経年変色であり、使うほどに深まる風合いは堪らない。


輸入山葡萄買い物籠修理前


ところが、近年海外生産の山葡萄やクルミの籠が増えてきて、それと同時に伝統的な良さが遠のき、技巧に走るきらいがあるので個人的には、興味が薄れている。輸入品が悪いと言う事ではないが、昔ならほとんどなかった山葡萄やクルミ手提げの修理が増えているのは、やはり耐久性に差があるからだろう。


山葡萄手提げ修理後


これらの輸入の山葡萄の籠修理の場合、国内の職人さんは自分の山の素材に誇りを持っているし、実はあまりやりたがらない。しかし、お客様が数年かけて良い風合いになった籠は、手直ししないと使えない...もったいないし残念なので、何とか無理を言ってひとつひとつ修理していただくのだ。


クルミ買い物籠修理前


クルミの手提げ籠バッグは、表皮がついていると少し重みが気になる。こうして見ると、一体どこが壊れているのか?とも思うけれど、実は持ち手が完全に取れてしまっている。


クルミ手提げ籠


くるみ買い物籠手直し後


熟練の職人の凄さは、同じ素材を豊富にもっている事でもある。見た目に違和感がないように(違和感も良い場合が多々あるけれど)、しっかりと完璧に修理されている。


くるみバッグ修理後


これなら、あと30年、40年と使い込んでもまず大丈夫だ(笑)。


クルミ買い物籠修理後


表皮を剥いだクルミ買い物籠バッグも持ち手の取り換えが完了した。こうして新しい命が吹き込まれるのを見るのは、竹に限らず心躍るものがある。


白アケビ買い物籠バッグ修理後


さて、こちらは正真正銘の国産品、通常のアケビ細工ではなく、アケビのヒゴを煮たてて薄皮を剥いだ白アケビの籠だ。


白アケビ買い物籠バッグ修理後


この珍しい白アケビを修理できる職人は日本で一人しか知らない。この白い色が、表皮のついたアケビのような色合いになるのは何と200年先だと言う。日本の手仕事は本当に奥が深い。





クルミ手提げ籠バッグの修理について

クルミ手提げ籠バッグ修理


近年、竹籠修理のご依頼が少しづつ増えている。先日の30年ブログでご紹介した、サクランボの収穫に使う腰籠など代表的かも知れないが、一昔前なら近くで手直しできる職人がいたであろう竹細工も、購入先する分からなくなったものは何処にも当てがなくなり、遠くからでも竹虎にやって来られる。


クルミ手提げ籠修繕


竹素材だけでなく、今回はクルミで編まれた手提げ籠がお客様から届いた。クルミも味があって秀逸なものが多い、ただ山葡萄と比べると耐久性が低く、長くお使いいただく中でヒゴが割れたり、折れたり、この籠のように負荷のかかる持ち手付け根部分が傷むものは結構多い。


クルミ手提げ籠手直し


だから、素材の特性を知り尽くた熟練の職人の編むくるみ手提げ籠バッグには、傷むことの多い持ち手付け根部分には丈夫な山葡萄が使われている。


白あけび手提げ籠折れた持ち手


新しく届いた買い物籠も持ち手が折れているけれど、素材は何かお分かりだろうか?籐にも似ているけれど、実はアケビだ。普通に見かけるアケビ細工は、もっと焦げ茶色をしているかと思うが、蔓を長時間煮込んで表皮を剥ぐという伝統の手法があって、このように白い籠編みができあがる。このような白アケビは元々珍しいので修理は本当に稀だ、製作される職人も殆どいないようなので、是非元どおりに修理させていただき長くご愛用できるようにしたい。