春がやってくると、心が浮き立ち、どうしても外へ出かけたくなる。桜が咲き始め、新緑が芽吹くこの時期には、自然を感じながらのんびりとした時間を楽しみたいものだ。そんな季節のお出かけにピッタリなのが、スズ竹で編まれた軽くて丈夫な手提げ籠だ。スズ竹市場籠は、軽くて丈夫というだけでなく、独特のしなりと柔軟性があり腰あたりがよく持ちやすい。
さらに通気性が良く、見た目にも爽やかで格好よく見える(笑)。まさに春の行楽やピクニック、お花見、ちょっとしたお散歩にも最適ではないだろうか。着物や和装の必要はなくて、カジュアルな洋服にも、スポーティーなスタイルに持たれているのも好きだ。
竹虎では、昔ながらの職人技が光る、虎竹や白竹などの手提げ籠を取り揃えている。中でも、スズ竹でしっかりと編み込まれた市場かごは、たっぷりと荷物が入り、出し入れしやすく買い物やピクニックにも便利だ。
全国から届く修理の話題が多いスズ竹市場籠だけれど、皆様お気に召して長くご愛用いただくので手直しも多くなっている。そして、手直ししてから更に何十年とお使い頂けるので愛着も、ますます深まるのだ。
スズ竹製品が品薄になっているのは、120年に一度の開花で竹林がすべて枯れてしまったからだ。ほとんどの方は、ご覧になられた事はないと思いますので開花後の竹林の様子はこちらでご覧いただけます。
とは言え、わずかに残った竹林の材料を使って少しづつ市場籠も編まれている。先日より、久しぶりに販売の機会があり大きなサイズは売り切れとなっているが、小ぶりで使い勝手のよいモノは在庫がある。残り物には福があると言う、スズ竹市場籠は小さいサイズと言っても幅約39センチ×高さ25センチ×奧行き20センチ程度あり、日常使いには十分すぎる大きさ。このような竹籠を毎日の暮らしに活かし、豊かな気持ちで過ごしていただく事が自分たちの願いでもあるのだ。
竹は日本の伝統的な素材であり、修理しながら大切に使い続けることが、本来の竹の美しさを引き出す秘訣だ。壊れたからといって捨てるのではなく、手をかけて再び使えるようにする、これこそが、竹の持つ本当の価値なのかも知れないと思う。
竹虎では、お客様が長年愛用してきた竹籠を修理し、新たな命を吹き込むお手伝いをしている。思い出の詰まった手提げ籠を修理することで、また次の季節も一緒に過ごすことができる。
この春は、竹虎の手提げ籠を手に取って、自然の中でのひとときを楽しんでみてはいかがだろうか。春の陽気に包まれながら、竹の温もりを感じる時間は、きっと心を豊かにしてくれるはずだ。ぜひお気に入りの一品を見つけ、長く大切に使いながら、春のお出かけをより特別なものにしてほしいです。
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