活竹祭と虎竹電気自動車竹トラッカー

活竹祭と虎竹電気自動車竹トラッカー


徳島県阿南市で開催された「活竹祭り」に参加してきた。今年で33回目を迎えるこの祭りは、かつては竹製品が数多く並び、竹の豊富な産地ならではのイベントとして盛り上がっていたそうだ。随分と前のことだが、一度訪れた際にも、地元の職人さん達による竹籠やザル、そして竹民具、生活道具から漁具、あるいは趣味の竹製品まで、多種多様な竹製品が並んでいた記憶がある。


活竹祭


そもそも、徳島には孟宗竹も多いが吉野川という一級河川が流れ、その両岸には真竹林の続く竹の豊富な地域でもあり、阿波竹人形という、素晴らしい竹細工の伝統も続いている。


活竹祭と虎竹電気自動車竹トラッカー


しかし、今回訪れてみると、竹という名前こそ残っているものの、竹製品の出品は少なくなっていた。多くのブースでは、あまり竹には関連しない地元の産品が目立ち、時代の流れを感じずにはいられない。もちろん、徳島だけに限った事ではないのだが、地域の伝統産業が変化しつつあることは確かだ。そんな中、竹資源を新しい用途に活用しようとされている方々の参加もあった。竹を資源とするには、安定した竹材確保が課題となると思うので、これからの広がりを楽しみにしたい。


活竹祭と虎竹電気自動車竹トラッカー


さて、今回お招きいただいていた虎竹電気自動車「竹トラッカー」は、お陰様で多くの来場者の注目を集めた。天気も良かったので家族連れが次々と訪れ、特に子どもたちは大喜びで試乗を楽しんでくれて嬉しかった。


活竹祭と虎竹電気自動車竹トラッカー


活竹祭と虎竹電気自動車竹トラッカー


虎竹の美しい模様を活かしたボディに加え、環境に優しい電動仕様の静かな走りも評価されているようだった。やはり、実際に乗って体験することで、竹の魅力や可能性を感じてもらえるのだろう。


活竹祭、竹虎四代目(山岸義浩)


竹に触れる機会が少なくなりつつある現在、こうした小さな取り組みが新しい竹の価値を伝える機会になることを願っている。伝統と革新の融合と言えば大袈裟だが、竹文化を未来へとつなげていく一歩をいつも模索している。



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