近くを通りかかったので、数年前に引退されて悠々自適の生活を送る竹職人さんを訪ねてみる事にした。気さくで、いつも明るいこの方は、ボクの知る限り最速で竹籠でも竹ざるでも編み込んでいく、凄腕職人だった。惜しまれながら70代後半で、仕事をキッパリと止められたが、その若かりし頃の技はブログ最後にYouTube動画を掲載しているので、是非ご覧いただきたい。
竹職人さんを沢山見て来て思うのは、お歳を取られてからも、何十年と連れ添ったご夫婦が実に仲が良いことが素晴らしい。実は、この画像をご覧いただいても分かるように、竹工房にも奥様の姿がある。昔の職人さんは、ご主人である竹職人の家に嫁ぐと、奥様も何らかの竹仕事を担当されるようになり、二人三脚で竹籠を仕上げられていた方が多い。
だから、いつくになっても息の合った感じでお二人で暮らせるのだろうか...、などと昔の懐かしいアルバムを拝見しながら思ったりする。
おっと、この画像は伐り出した竹を懐かしいリヤカーで運んでいる。リヤカーは竹虎に一台残っているけれど、ほとんど見かける事は無くなったので、時代を感じてしまう。
竹虎四代目の新春年賀状も大切にアルバムに入れて保管してくださっている。いつも、工房では息をつく間もないほどの激しいお仕事ぶりだったので、こんなにゆっくりした時間をご一緒できるのは初めてだったかも知れない。いつまでも、お元気でいて欲しいと思っている。
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