苦節22年!楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2024サステナビリティ賞

楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2024


皆さま、いつも竹虎をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。この度、ボクたち竹虎は、楽天市場における最高の栄誉である「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2024サステナビリティ賞」を受賞することができた。日頃のご支援と温かい応援を頂く全国の皆様のおかげです。感謝申し上げます、本当にありがとうございます!


老舗竹屋であるものの、経営環境の変化や輸入竹材の増大になどで赤字が続き、倒産・廃業の一歩手前だった竹虎が、楽天市場に出店させて頂いてから早いもので22年になる。デパート催事、観光施設への出店、イベント販売、ギャラリーでの個展、紙通販と何をやっても失敗ばかりで、最後の最後に海のものとも山のものとも分からないインターネットに、ワラをも掴む思いで挑戦した。


楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2024


田舎の小さな竹屋だ、情報も何もない時代だった。流れの早いインターネットの中でも、とりわけ浮き沈みの激しい日本最大級の楽天市場では、日本各地から全ての業種においてトップレベルの強者が集う中で翻弄され続けた。


まったく先行きの見えない、五里霧中のような時代で試行錯誤の繰り返し。地域資源の虎竹の素晴らしさを一人でも多くの方に伝えたいと、その想いだけで続けてきた。それでも、虎竹の里を守り続けたい、地域の職人技を繋ぎたい、何度口にしても思うように成果が出せず、周りの心は離れていく。


竹虎社員


不甲斐なく思い、挫けそうになることもあったが、そのたびに支えとなったのは、お客様からいただく温かい言葉だった。
「竹虎の商品が届くのを楽しみにしています。」
「国産の丁寧なつくりに感動しました。」
「竹のおかげで生活が快適になりました。」
そんな声と共に、ひとり又ひとりと、負け戦のような毎日に共感してくれる仲間が増えていく。
すると、また、応援の声が大きくなり、その好循環が竹虎の原動力になってきたのかも知れない。


虎竹山出し


今回の受賞は、竹虎を信じて選んでくださったお客様、そして共に汗を流して頑張ってくれた社員全員の努力の結晶だ。そして、地域の方々や内職さん、協働会社様、一緒に竹林を守り育ててくれる職人さんたちなど、多くの方々の支えがあってこその成果だ。この場を借りて、改めて心からお礼を申し上げたいと思う。


楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2024


受賞の喜びを胸に、これからも「虎竹のある暮らし」をお届けしたい。竹の持つ無限の可能性を追求し、新しい商品開発にも果敢に取り組んでいくので、どうぞ今後とも応援をお願いたします。


最後に、この30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」を読んでくださっている皆様へ。インターネット通販に、モール店も自社ドメイン店もない。竹虎楽天店22年間の歴史は、皆様と共に歩んできた歴史そのものだ。楽天市場を、あまり知らない方々も、日頃利用されていないお客様方も、実は皆様がこの大きな受賞の背中を押してくださっている。


だから、夢のまた夢であった、楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2024サステナビリティ賞の感謝の気持ちは、皆様お一人ひとりにお届けしたい。今日から、初めて出店する気持ちで頑張ります、本当にありがとうございました。





本物の国産竹楊枝に応援ありがとうございます。

国産竹楊枝と竹製楊枝入れ


復活した国産竹楊枝が、お陰様で沢山の方にご支持・応援いただき本当に感謝している。本物の国産だ、日本の竹林だといくら言ってみても、お客様の皆様にご購入いただけないと、竹林も職人も何ひとつ守ることはできない。だから、皆様の期待は裏切らない、励ましのお声には応え続けていく。そんな復活を遂げた国産竹楊枝だが、改めてのその魅力とは何だろうか?




まず、竹楊枝の最大の特長は「しなやかさ」と「強度」だ。木製の楊枝は乾燥すると折れやすく、ボクが気になっているのは一番大切な先端部分の弱さで、使っていてすぐに鋭さがなくなってしまう。しかし、竹楊枝は繊維が密で弾力があるため簡単には折れない、強さもあるから先端部分の鋭さはいくら使っても変わらないのだ。更に、今回の新しい竹楊枝はサイズを8センチと少し長めにして持ちやすくしている。


国産竹楊枝入れ


天然の抗菌作用がある竹をもっと快適にご愛用いただこうと、こちらも国産で製作した竹楊枝入れもご用意する事にした。これで、一本一本丁寧に仕上げられ、表面が滑らかな竹楊枝を食卓に置いていつでもお使いいただけると思う。




現在、市場に出回る竹楊枝は海外製ばかりだから、価格も決して安くはない日本製の竹楊枝を復活させても、一体どこまで受け入れて頂けるのか分からなかった。けれど、ふたを開けてみれば、やはりボク達のような日本の竹にこだわり、伝統のモノ作りに心を向けてくださるお客様が多い事に、安心感と心強さを頂いている。竹虎のお客様のような方がいる限り、竹を守り、人を守り、この伝統を守りながら、より多くの人に日本の当たり前の良さを伝えていきたい。



竹魚籠は、自然と共存する日本の伝統文化を象徴

国産竹魚籠


小さい頃から川遊びをして、鰻や鮎、ハヤ、川エビ、そしてツガニ(モズクガニ)など捕まえてきたボクなどからすると、竹編みの魚籠は身近で当たり前にある生活道具のひとつだった。そんな竹魚籠は、地域ごとに魚や漁の仕方が異なるので、それぞれ違う特徴を持ち、また同じ竹材でも地元で手に入りやすい素材で編まれているから面白い。東北の篠竹で作られた、ある魚籠は魚を傷めないように、滑らかな竹表皮を内側にして編まれている。それぞれの土地で、そこに暮らす人たちの息づかいさえ聞こえてきそうな籠だから好きなのかも知れない。




残念ながら、魚籠を編む職人は年々減ってしまって昔のような達人にはお目にかかる機会は無くなった。しかし、竹編みの魚籠は長い年月をかけて培われた先人からの技術の結晶だ。これ以上何も足せないし、これ以上何も引けない、究極の形であり、ひとつの共同製作の作品のようでもある。




竹編み魚籠は単なる道具ではなく、日本の自然と人々の生活をつなぐ存在だ。独特な形や編み方に地域の知恵と工夫が詰まっており、自然と共存する日本の伝統文化を象徴していると思う。魚籠の価値を再発見し、多くの人にその魅力に触れてもらいたい。



竹細工の長い竹ヒゴ

竹籠工場


近年は、竹籠や竹ざるを分業化して大量に製作するような事がほとんどない。なので、あまり見られる事がなくなったけれど、その当時は広い共同作業場があって、何人もの職人さんが一緒に仕事をされる事も多かった。


竹籠用の長い竹ヒゴ


実は、広く大きな作業場には理由がある。竹籠や竹ざるは、継ぎ目の少ない籠を作ることで、美しい仕上がりと強度を保つものがある、そこで短い竹ヒゴではなくて、できるだけ長尺物の竹ヒゴを使うのだ。長い竹を割らないと、長い竹ヒゴが取れないから、広い作業場のない職人の中には庭先など屋外で仕事をされる方もいた。


茶碗籠


竹籠は日本の伝統工芸のひとつで、美しく可愛いデザインや機能性から、ご家族からお一人暮らしの方まで、日々の生活に取り入れられる方が少しづつ増えている。しかし、そんな竹籠作りに隠れている、案外しられていない職人技が実は「長い竹ヒゴ」なのだ。


手付き籠


一般的には粘りのある真竹が使いやすいと言われるが、昔から淡竹を使って来た職人は、節が低いからと淡竹ばかり伐採して使っているし、竹細工には不向きと思われる孟宗竹で編む職人もいる。


竹職人


けれど、長い竹ヒゴを作らねば籠が編めない事は同じ。幅、厚みが均等な美しい竹ヒゴからしか、美しい竹細工は生まれない。地味であまり注目される事も少ない、この工程には隠された職人の技と思いが込められている。竹籠にしても、竹ざるにしても、その魅力は、単なる道具としての機能だけではなく、こうした伝統的な技術が生み出す機能美にある。この30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」を通じて、今まで以上に竹の奥深さを少しでも伝えられればと思う。





下地編み竹職人の執念に導かれた一閑張り文庫

一閑張り文庫


新しい一閑張り文庫を完成させた。異例のスピード感(笑)、どれだけの思い入れかお分かりいただけるのではないだろうか?この文庫は、四ツ目編みの下地に薄い土佐和紙と、色付きの土佐和紙を重ね、さらに柿渋で仕上げたもの。一見、伝統的な手法を用いただけのように思えるかもしれないが、その完成には名前も知らない超絶な技を持った、下地編み職人との奇跡的な出会いがあった。


一閑張り文庫


思えば、最初のきっかけは、古民家の薄暗い倉庫に眠っていた古い四ツ目編みの角籠だった。その編み目の美しさに心を打たれ、何とかこれを皆様のお手元に届けられる一閑張りの作品に仕上げたいと強く思った。たまたま、懇意にしてくださっている腕の良い一閑張りの職人がいる、そこに、これだけの端正な竹編み下地なら、箱物としては現在考えうる最高の強度と美しさを兼ね備えた逸品に出来る。


一閑張りと言っても、下地の竹編みの技が稚拙で和紙張から見える表情が芳しくなかったり、また下地自体を竹ではなく紙で製作されたりしている。この竹編みとの出会いは、古の熟練職人が自分の技の結晶とも言える下地編みを、ボクに完成させて世に出してくれと、本物の一閑張りを世に問うてくれと、引き合わせてくれたような不思議な縁を感じた。


一閑張り文庫


出来上がった一閑張り文庫は、竹編み、土佐和紙、柿渋という日本の伝統的な素材が、時を越えて融合し現代に蘇った。蓋を開けると現れる朱赤や、手に触れるたびに感じる和紙の温もり。その全てに職人たちの技術と情熱が宿っている。下地編みを作った匠は、空の上から満足されているだろうか?ボクに引き合わせた事を喜んでくれているだろうか?


一閑張り文庫


この一閑張り文庫は、単なる収納箱ではない。日本の風土が生み出した竹をはじめとする自然素材、そして職人たちの手仕事が織り成すアートであり、歴史の継承そのものと言える。この文庫を手に取った方に、日本の伝統文化の奥深さや素晴らしさを感じてもらえたら幸いだ。





また奇跡が起こった!驚愕の竹四ツ目編み素地の技

一閑張り素地、竹四ツ目編


「なんだ、これは...!?」これだから、竹の仕事はやめられない。はじめて、この竹四ツ目編文庫を見た時には鳥肌がたって、しばらくは声も出せなかったほどだ。一目で分かる事がいくつかあったが、とにかく凄腕の職人技に、出会えた幸せに心から感謝した。


一閑張り素地、竹四ツ目編


編み上がったばかりなら青々としていても不思議ではない竹肌が、このような飴色に変わっているから随分と前の作品だ。しかも、仕上げの加工がされていない。手に取ると、竹節の部分に曲がりを防止するために焼きを入れる焼き留めがされている。これは一閑張りの素地だ!小躍りしたくなった(笑)。


一閑張り素地、竹四ツ目編


竹ヒゴのあしらいは、じっくり見てもやはり素晴らしい。この辺りの真竹は、祖父の頃から品質が高いと音に聞こえていた、その竹の表皮を丁寧に薄く薄く剥いだ「磨き」と呼ばれる技法で仕上げている。磨き細工は、紫外線にあたるほど色合いが変化する。真っ暗な倉庫の中に、しっかりと箱に入れられていたので、製作年代はもっと古いと思われるのに経年変色は少し浅めだ。


一閑張り素地、竹四ツ目編


何より驚くのは、四ツ目文庫の蓋を開けた時だ。持った時の質感から入れ子になっているとは思ったけれど、その内側の文庫が、外側の竹枠にピタリとはまっているので惚れ惚れした。何という竹の技だろうか。なるほど、これだけの職人技が埋もれてしまっているのは惜しい、ボクがここに引き寄せられた理由が分かった気がする。


この職人の方には、お会いした事もないけれど、思いを引き継いで一閑張り文庫として完成させ、世に出さねば。そればかり考えながら虎竹の里に帰ってきた。





国産の竹串製造に挑戦 Taking on the challenge of manufacturing Japanese bamboo skewers

国産あなご串


普段、皆様が身近に目にする竹串をはじめとする竹製品の多くは海外生産に移行している。時代の流れと言うか、価格競争や大量生産が求められる中で、日本の竹を使い国内で製造する竹串は、コスト面でのハードルが高く、既に市場から姿を消して久しい。


しかし、創業以来、地元にしか成育しない虎竹を生産し続けてきた竹虎だ、日本の竹への愛着や思いは誰にも負けない。そこで、わざわざ海外製ならいくらでも安価にあるような竹串や竹楊枝、竹割箸の国内製造に挑戦している。まるで、ドン・キホーテかと思うことがある(街中にある大型店舗ではありません)。


Many of the bamboo products you see around you, including the bamboo skewers, are being produced overseas. In the current climate of price competition and mass production, bamboo skewers made in Japan using Japanese bamboo are too expensive to manufacture, and have long since disappeared from the market.


However, Taketora has been producing Tiger Bamboo, which only grows locally, since its founding, and its love and affection for Japanese bamboo is unmatched. That's why we are challenging ourselves to manufacture bamboo skewers, bamboo toothpicks, and disposable bamboo chopsticks domestically, even though they are cheaply available overseas. Sometimes I feel like I'm Don Quixote.


国産竹楊枝


ボクは、いつも日本の竹は世界一だと言ってきた。国内に2人しかいない世界竹大使としても、世界の竹を見てきて、やはりそう思う。日本の竹には、気候や土壌に恵まれた環境で育まれた独自の特徴がある。その、しなやかさや美しい表面、手にしたときの感触や強さは、海外産の竹とは一線を画している。これこそが、日本の竹で作る竹串の真価だと信じている。


現在、竹串、竹楊枝、竹割箸の需要は飲食業界や家庭用品に広がっているけれど、安価な海外製品に押され、日本産の竹製品を選ぶ方は、安心・安全にこだわる方か、余程の変わり者だけかも知れない(笑)。


I have always said that Japanese bamboo is the best in the world. As one of only two World Bamboo Ambassadors in Japan, I have seen bamboo from all over the world and I think so too. Japanese bamboo has its own unique characteristics, which are cultivated in an environment blessed with a favorable climate and soil. Its flexibility, beautiful surface, feel when you hold it, and strength set it apart from bamboo produced overseas. I believe that this is the true value of bamboo skewers made from Japanese bamboo.


Currently, the demand for bamboo skewers, bamboo toothpicks, and disposable bamboo chopsticks is spreading to the food and beverage industry and household products, but those who choose Japanese bamboo products, pushed aside by cheap overseas products, may be only those who are particular about safety and security, or very eccentric people.


国産焼鳥串


国内製造は、コストが高いことは間違いないが、その背景には品質への妥協はなく、地域の竹への想いがある。日本の竹を使用し、一本一本丁寧に製造することで、海外製品にはない価値をお届できると思っている。それは、単に竹製品のクオリティという事だけでなく、日本の里山の景観、そこに生活する職人など、竹そのものだけではない。


継承されてきた竹文化を次世代に繋ぐ使命感を持って、大袈裟に言えば伝統と革新を融合させるプロジェクトだと考えている。竹という素材の可能性を広げながら、どこまで環境にも優しい持続可能な日本のものづくりのお手伝いが出来るか分からないが、限界までやり続けていく。


There is no doubt that domestic production is expensive, but behind it there is no compromise on quality and a passion for the local bamboo. I believe that by using Japanese bamboo and manufacturing each piece carefully, we can deliver value that overseas products do not have. It is not just about the quality of the bamboo products, but also the bamboo itself, such as the scenery of Japanese Satoyama and the craftsmen who live there.


With a sense of mission to connect the inherited bamboo culture to the next generation, I think of this project as fusing tradition and innovation, to put it dramatically. I don't know how far I can help environmentally friendly and sustainable Japanese manufacturing while expanding the possibilities of bamboo as a material, but I will continue to do my best.



続・これは修理できるのか?壊れた古い竹魚籠 Can this be repaired? Broken old Japanese bamboo fish basket Part 2

手直し魚籠


一体どうなってしまうのか?本当に手直しできるのか?と本気で心配していた竹魚籠修理が完了した。あの壊れてしまっていた本体編みや、底編みが、本当に信じられないくらい綺麗に編み込まれて修理されている。完全に死んでいた竹に、新たな生命が宿ったと言っても全然大袈裟ではない。本当に生まれ変わったような出来栄えに大満足している、やはり熟練の竹職人は素晴らしい。


What would happen? Could it really be fixed? I was really worried, but the bamboo fish basket repair is now complete. The broken weave of the main body and bottom have been repaired with an unbelievable beauty. It is no exaggeration to say that the bamboo basket has been given a new life. I am very satisfied with the finished product, which looks like it has been reborn. The skilled bamboo craftsmen are truly amazing.


修理魚籠


特に今回良かったのは、古くなり渋く経年変色している竹ヒゴに、虎竹模様が上手くマッチしている事だ。竹ヒゴを継いで編み足しているのが、実に自然な感じに仕上がっている。よくよく注意して見たら、虎竹特有の色合いが見て取れて格好がいい。


What was particularly great this time was how well the tiger bamboo pattern matches the old bamboo strips that have discoloured over time. The bamboo strips have been joined and woven together to create a very natural finish. If you look closely, you can see the distinctive tiger bamboo colouring, which looks really cool.


完成竹魚籠


口巻も新しい竹で巻き上げている。白い竹肌が、これから年月を重ねていく中で深い色目に変わっていくの楽しんでいただきたい。


The opening of the basket is also wrapped with new bamboo. I hope you will enjoy watching the white bamboo skin change to a deeper colour over the years.


竹魚籠


実は、この魚籠は早速お客様のお手元に届けさせて頂いている。美しい出来あがりを、少しでも早くご覧頂きたかったのだが、受け取ったお客様からこんなご感想をいただいた。


In fact, this fish basket has already been delivered to the customer. We wanted everyone to see the beautiful finished product as soon as possible, but we received the following feedback from customers who received it.


竹虎四代目(山岸義浩)、古い魚籠


箱を開けて驚きました。とても丁寧に心を込めて修理をしていただき、感激しております。本当にありがとうございました。私は、若い頃から西洋のフライフィッシングをやっているのですが、愛用している竿は数十年前にアメリカの竿師がトンキン竹で制作した素晴らしいロッドたちです。そのような訳で、私も竹の魅力に惚れ、その恩恵にあずかる1人でして、このたびのご縁をとても嬉しく思っております。春になったら、また魚籠を腰に提げ、竹竿を手に渓流釣りを楽しみたいと思います。
(お客様からのご感想)


I was surprised when I opened the box. I am very grateful that the repair was done so carefully and with care. Thank you very much. I have been doing Western fly fishing since I was young, and the rods I use are wonderful rods made from Tonkin bamboo by an American rod maker several decades ago. That is why I have fallen in love with the charm of bamboo and am one of the people who have benefited from it, so I am very happy to have had this opportunity. When spring comes, I will be able to enjoy stream fishing again with the fish basket hanging from my waist and the bamboo rod in my hand.
(Customer Feedback)


手直しした魚籠が活躍する季節、春を待つ楽しみが又ひとつ増えました(笑)。


The season in which the repaired fish basket will come in handy, and there is one more thing to look forward to when waiting for spring.





これは修理できるのか?壊れた古い竹魚籠 Is repair possible? Broken old Japanese bamboo fish cage

古い魚籠


加工性の高い竹は、手直ししながら長くご愛用いただけるのが、最高に素晴らしい点のひとつだ。いくら丈夫で堅牢な竹細工であっても、好きな籠ほど毎日使うので、十年、二十年と手元に置いているうちに、どうしても傷んでしまうことがある。そこで修理が必要となるのだが、昔と違って竹職人も少なくなり、壊れた籠の修理にはお困りの方も多いようだ。そこで、竹虎が一肌脱ごうと立ち上がり、全国各地の竹籠修理に取り組んでいる。


One of the best things about bamboo is that it is highly workable and can be used for a long time with some repairs. No matter how strong and sturdy a bamboo craft is, the more you like it, the more likely it is to be used every day, so after ten or twenty years of keeping it, it can become damaged. This is when repairs become necessary, but unlike in the past, there are fewer bamboo craftsmen, and many people seem to have trouble repairing broken baskets. That's why we at TAKETORA are working to repair bamboo baskets all over the country.


竹魚籠


籠を作った本人がいれば、簡単に直してもらうこともできるかもしれない。ところが、古い竹製品は誰がどこで編んだものなのか分からないものがほとんどだ。現役の職人さんたちは、他の竹人が作ったものは、手間ばかりかかってしまう割に実入りも少ないので、案外触りたがらない。


If the person who made the basket is there, it may be easy to have it repaired. However, with most old bamboo products, it is difficult to know who made them and where they were made. Active craftsmen are reluctant to do work made by other bamboo craftsmen because it is cheap compared to the amount of work required.


壊れた魚籠


いやいや、しかし、この竹魚籠は、普通の竹細工師のみならず、自分たちでも手に取るのを躊躇してしまいそうな壊れようだ。本体編みの大きな穴もそうだが、特に底編みはすっかり抜け落ちた形になって、向こうが見えてしまっているのだ。


However, this bamboo fish basket is so broken that not only ordinary bamboo craftsmen, but even us, would hesitate to pick it up. Not only is there a large hole in the main weave, but the bottom weave has completely fallen out, allowing you to see through to the other side.


魚籠


口巻だってひどい状態だ。元々は若くて柔らかな竹を選び、表皮を薄く剥いだ竹ヒゴで、きつく巻かれていたはずなのだが、見る影がない。これは巻き直ししかないだろう。こんな感じで、ちょっと見には絶望的にも思える魚籠が、どのように修理されるのか?明日の30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」をお楽しみに(笑)。


The entrance to the basket is also in a terrible state. It must have originally been made from young, soft bamboo that had been tightly wrapped with thin strips of bamboo that had had their bark peeled off, but it is unrecognizable. The only thing that can be done is to rewind it. How can a fish basket that at first glance seems hopeless like this be repaired? Stay tuned for tomorrow's 30th anniversary blog, "The Fourth Generation of Taketora is on the Move!"



【失敗談】もう二度としない!竹炭アイマスク

竹炭アイマスク


高知は島国四国にあるので、県外に車で出かける場合、橋を渡るか、それともフェリーに乗って行く事がある。先日も、移動でフェリーに乗る機会があったのだが、事件はそこで起こった!?


長距離を運転してきたので、船内で少しでも休もうと思い横になった。週末だったせいか、いつもよりお客様が多くて混みあっているようだ。ワイワイと話し声が聞こえて来るので、ちょっと気になった。そこで少しでも快適に寝られるようにと、愛用の竹炭アイマスクをかける事にしたのだ。これは、たまに使っているのだが、割と寝心地がいいし、竹炭の遠赤外線効果と、やわらかいフィット感が相まって、リラックスできる。


フェリーで竹炭アイマスクを使う


そんなこんなで、フェリーの出航とともにアイマスクを装着、いつの間にやらグッスリと眠ってしまっていたようだ。ところが、ハタと気が付いて目を覚ましてみると、 「あれ?人がいない...?」。老夫婦の方や、家族連れのお客様も沢山座っていたのに、ゴロ寝の二等客室は静まりかえっているのだ。


竹炭アイマスク


まさかっ!と思って、急いで荷物をまとめて下の車両甲板に降りてみると...何!乗用車はじめ、大型トレーラーも沢山載っていたはずなのに、全ての車が出てしまって、広々とした中にボクの車だけがポツリと残されているではないか。いやいや、驚きました(笑)


竹炭アイマスク


目的の港に到着した時の館内放送や音楽にも気づかず、本当に熟睡してしまっていたのです。まさに「竹炭アイマスクの威力恐るべし!」だった。それにしても、乗組員の方の姿もないけれど、船員さんも呆れてそのまま放置されていたのだろうか?あまりに、見事に寝てしまい、取り残されているので可笑しくなって笑えるほどだ。


しかし、これが船だからよかった。電車や新幹線なら、眠ったまま一体どこまで行くか分からない。飛行機か、船か、目的地でしっかり停車する乗り物以外では使わないと決めた竹炭アイマスクだ。



お一人様にオススメしたいスズ竹丸籠で癒しの暮らし

スズ竹丸籠


忙しい毎日に、ちょっとした癒しと上質さをプラスされないだろうか?今ではレアな素材となったスズ竹で丁寧に編まれた六ツ目丸籠は、お一人様に特におすすめのアイテムだ。その魅力を、ぜひご紹介してみたい。この丸籠は、小振りなサイズ感が特長だ。お一人分の食器を洗うにしても、果物や野菜の水切りに使ったりしても、ちょっとした小物入れとしても便利。キッチンやリビングの隅に置くだけで、自然素材ならではの温かみが感じられて嬉しくなる。


スズ竹丸籠


軽量で持ち運びも簡単というものイイ。スズ竹は、東北地方などの寒冷地で育つ、細いけれど粘りとしなりのある竹で、手に取るとその滑らかな手触りに驚くことだと思う。細やかで美しい伝統的な六ツ目編みは、職人の技術の結晶。その自然な風合いが、使うたびに心を癒してくれそう。


スズ竹丸籠


日々の暮らしを大切にされたい、そんな方ににも、このスズ竹丸籠をお使いいただきたい。お気に入りの果物を盛るだけでも、テーブルが華やかに。日常の中で「ちょっといいもの」を取り入れることで、暮らしの質がぐっと上がるのだ。


スズ竹丸籠


スズ竹丸籠は、持続可能な天然素材で作られたエコ素材だ。日本で昔から愛用されてきた安全な素材は、環境にも優しい。伝統技術を守るという意味でも、この籠をお使いされる事には意味がある。


スズ竹丸籠


自然素材の温もりと、落ち着いた定番のデザインは、現代の暮らしのに融合して誰かのライフスタイルを上質にするに違いないと思って笑みがこぼれてます(笑)。



竹炭パウダーのデトックス効果、日々の疲れや不調を軽くできるなら

国産竹炭パウダー


自然の力で健康と美容をサポートする「竹炭パウダー」。このたび、新春特別無料プレゼントとして300名様限定でキャンペーンを開始をしたら、案外と好評で今確認したら残りはあと79個となっている。竹虎の竹炭パウダーは、四国産の孟宗竹を使用し、竹炭専用に改良した昔ながらの土窯でじっくり高温焼成させたものだ。その竹炭を、15ミクロンの微粉末に加工し食品添加用として現在様々な用途にお使いいただいている。


竹炭パウダーは、無味無臭であるため普段の食品に気軽に取り入れることができるのが良い点だ。一般の方なら、パンやケーキ、クッキーなどの焼き菓子に加えれば、真っ黒なスイーツが出来上がるし、うどんやラーメンなどの麺類に練り込まれている店舗様がある。竹虎では、もっと手軽にコーヒーなどの飲み物に溶かして飲用するのを習慣にしている社員もいる。


竹炭には、天然ミネラルが豊富に含まれており、カルシウムや鉄分などを補給できるほか、腸内の老廃物を吸着して体外へ排出するデトックス効果が期待されている。これにより、腸内環境を整え、便秘改善などに役立ったとのお声も多く頂戴しているのだ。少しづつではあるものの、成長が早い竹は環境にも優しく持続可能な資源として見直されている。地元の豊かな竹資源を活用した竹炭が、多くの方の健康的な暮らしに役立ち、また活用されればと思っている。


初めての方は、無料お試しできるので是非こちらから
→ 先着300名様限定無料プレゼント!四国産孟宗竹使用、無味無臭のお試し竹炭パウダー(15ミクロン)10g



生野祥雲斎展が生誕120年・没後50年で大分県立美術館(OPAM)で開催中

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現在、大分県立美術館(OPAM)で生誕120年・没後50年企画として開催されている、生野祥雲斎展で思い出した竹花籠がある。父の知り合いだった竹工芸士の方が大切に持たれていたもので、そう言えば確か生野祥雲斎の作だと聞いた事があった。


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お借りして写真を撮らせていただいた時に確認してみると銘も入っていなかったが、若かりし頃の作品だという事だった。


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はじめて竹の世界で人間国宝となった生野祥雲斎さんは、どれだけ日本の竹職人に勇気を与えてくれただろう。それだけでも功績は大きいと思う。


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「竹は竹林にある時が一番美しい」そんな竹への想いがあった同氏の籠だからだろうか、全体から醸し出される雰囲気や、竹のあしらいは目を見張るものがある。


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こんな籠にしてもらえたのだ、竹の方も喜んでいる。



亀甲竹一輪挿し【訳ありアウトレットSALE】の理由

アウトレット亀甲竹一輪挿し


亀甲竹とは、まさに亀の甲羅のような形に竹の稈が変形した非常にユニークな竹だ。元々は孟宗竹の変異したものが固定化したものだが、これも土壌や気候によるのか、虎竹が虎竹の里以外では見られないように、成育地域から移し替えると育たない場合がある。あ、いやいや、生命力の強い竹なので育たない事はないのだけれど、虎竹の模様が付かないのと同様に、亀甲竹の場合は特徴であるコブが段々となくなっていくから面白い。


アウトレット亀甲竹一輪挿し


さて、そんな亀甲竹は形状の特異性から、様々な竹器や室内装飾に取り入れられてきた。昭和の時代には、お花を習う方も多かったので亀甲竹の一輪挿しなども沢山製造されていたが、すべて自然の意匠だから当然同じものはふたつとない。


アウトレット亀甲竹一輪挿し


特徴のある脹らみのる竹もあれば、普通の円柱形のものもある、そして太さまバラバラだ。


亀甲竹一輪挿し


そこで、色々な形やサイズがある事を知って頂いた上で、お客様にご紹介させて頂くようにした。


亀甲竹一輪挿し


当社おまかせになるので、どんな竹をお届けできるかはお楽しみだけど、モノによったら半額になっているものまである。それでも、お使いいただける方の手元にあった方が竹たちも幸せというものだ。



アトピーと冬の肌着、乾燥肌のスキンケア

アトピーの症状


この30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」の昨年11月23日の記事でアトピーと冬の肌着と竹炭石鹸で、化学繊維のインナーについて書かせて頂いた。南国育ちでボクのような寒さに弱い方には、ヒートインナーは冬になくてはならないモノだと思う。しかし、温かい反面、皮膚の水分を吸って発熱する仕組みなので皮膚が乾き過ぎてしまい肌が敏感になってしまうから、アトピー体質の方は注意が必要だ。


特に、肌が慣れてなかったせいだろうか?寒さに我慢できなくなって着始めるタイミングがボクの場合には症状がひどくなる。今回は、パンツも着用しだしたので足もこのような感じになってしまった(見苦しくて申し訳ございません)。そこで、この冬は、化学繊維のヒートインナーから綿素材の下着に替えてみた。


すると、少しづつ肌の痒みが少しおさまってきたようだ。綿素材も吸湿発熱という点では同じだけれど、化学繊維と比べて肌の油分を過剰に吸収することが無くて肌にやさしい素材なのだ。帯電しにくく、冬の定番パチパチの静電気が起こりにくいのも良い。朝晩の冷え込みが厳しい中、温かさは少し劣るかもしれないが、肌への負担が少ないことは、ボクにとっては何より有難いと思っている。


竹炭窯


しかし、下着を変えただけで完全に症状がなくなるわけではなく、少しでも肌を癒やすために取り入れて頂きたいのが、竹酢液を入れたお風呂だ。竹酢液は竹炭を焼き上げる時にでる煙を冷やして採取したもので、3±0.5と酸性で殺菌力が強くて、昔から色々な使われ方をしてきた。湯船にキャップ4~5杯ほど入れて入浴剤として使うと、独特のスモーキーな香りに癒され、湯冷めしにくくなる。


竹炭排煙


スキンケアに気を使われる方は、関心があるかと思うけれど、薪のお風呂を思い出して懐かしいと非常に好まれる方がいる一方、竹酢液の香りが、どうしてもダメな方もいる。好き嫌いがハッキリ分かれるものなので、最初は小さい150mlのお試しサイズ(約4回分)をお求めされるのがオススメだ。


国産竹酢液


竹炭石鹸、綿の下着と竹酢液のお風呂、それらを組み合わせることで、かなり肌の状態も落ち着いてきたように思う。ただ、竹酢液にしても過信は禁物で、薬ではないので皮膚科でもらったステロイドなども適度に使いながら併用するのが一番だ。ボクも経験があるけれど、痒みは簡単に考えていたら、普通の生活ができなくなるぼど酷くなる事もあるのだ。肌トラブルに悩んでいる方が少しでも快適に冬を過ごせますように願っています。





巳年!日本唯一の虎竹蛇籠で、最後のニホンカワウソの清流へ

竹虎年賀2025


2025年の新春挨拶状は、松の内を過ぎてからお届けしたいと思っていたので少し遅れての発送となった。昨年の10月に切手代金が上がった事もあってか、届いた年賀状には今年で最後にするというお知らせが本当に多かったけれど、竹虎は1985年からずっと続けている恒例行事のようになっているので、出来れば出せるうちはお送りしつづける覚悟だ(笑)。


虎竹蛇籠2025


さて、巳年にちなんで編み込んだ虎竹蛇籠を「特大」と呼んでいる。しかし、実は蛇籠は元々大きな石を詰めて編み込んだものを護岸用等として用いていたものだから、本来はこの程度のサイズ感なのだ。


蛇籠箸置き


花籠蛇籠


あえて「特大」と呼んでいるのは、現代では蛇籠など知らない方ばかりだと思ったからだ。せいぜい、このような蛇籠をモチーフにした箸置きや、あるいは、花籠くらいしか知られていないだろうと思っていた。


竹虎四代目が蛇籠に入る


実は、箸置きや花籠なども、あまり存知上げない方がいて竹の事はいよいよ忘れられているなあと痛感したのだが、そんな籠の中にボクは入っていった。


竹虎四代目、山岸義浩、YOSHIHIRO YAMAGISHI


中から見ると、こんな感じだ。本当にここから抜け出そうとしても竹の堅牢さに阻まれて容易ではない。


虎竹蛇籠を閉じる


入口をしっかり編み込んで、遂に出られない状態になった。


虎竹蛇籠運ぶ


この新荘川は、日本で最後にニホンカワウソが見られた清流で鮎釣りでも知られている。ちなみに、地域のゆるキャラしんじょう君がカワソウなのは、このためだ。


虎竹蛇籠撮影、ミナモトタダユキ


毎年、撮影は写真家のミナモトタダユキさんにお願いしている。小さな田舎の竹屋まで、東京からカメラマンさんにお越しいただくのは恐縮なのだが、出来あがるハガキが全く違うのだ。


ミナモトタダユキ


そんな一流のミナモトさんが、少し撮影した後に不敵な笑みを浮かべながらやって来る。


虎竹蛇籠を川の中へ


嫌な予感がしたが、案の定だ。深みに連れられていく、どうしようもない。


虎竹蛇籠水没


倒されたり(笑)


虎竹蛇籠、竹虎職人


立てられたり(笑)


ミナモトタダユキ撮影


また、倒されたりして、撮影は終わった。


虎竹蛇籠引き上げ


岸に運んでもらう、編み込みを解いて外に出た。


竹虎四代目


全身ビッショリで、こんな感じだ。


竹虎職人、虎竹蛇籠


気持ちのいい、最高の一日だった。できあがった新年挨拶ハガキは、昨日あたりには全国に届いたようで、沢山の反響をいただいている。それも、カメラマンの腕と、この社員と虎竹のお陰だ。





先人と向き合う時間、虎竹の里ウォーキング2025

虎竹の里ウォーキング


新年が始まった、今年も恒例となっいる虎竹の里ウォーキングで焼坂の山に向かって歩き出す。待てよ、今朝も何て穏やかで気持ちのよい青空だろうか。こうして新春の峠越えをするようになってから、お正月にはいつも晴れ渡った青空が広がり、清々しい気持ちにさせてくれる。本当に、高知の自然に感謝だ。


日本唯一の虎竹


朝の光が差し込んでいるこの特別な竹林は、先人たちが守り続けてきた伝統と思いを感じさせてくれる特別な場所であり、キリリと気持ちが引き締まりながらも、妙に温かく、心をリフレッシュさせてくれる。虎竹の里には四季折々の美しさがあるけれど、初春の静けさと澄み切った空気感は本当に格別なのだ。


虎竹運搬機


ひんやりとした風と山の香り、ウグイスの声にまじってキツツキがリズミカルな音をたてている。ドラムを叩いているようだと思って調べてみたら、本当にドラミングと言うらしい(笑)。道の脇には、年末まで忙しく働いていた虎竹運搬機が休んでいた。


虎竹


少し竹林の小道に入って、竹の葉が風に揺れる音や足元の柔らかい土の感触を楽しんでみる。これが、この地域でしか成育しない虎竹を生み出す大地なのだ。伐採され山出しを待つ竹の色合いはどうだろうか?これは、いい色合いの虎竹!製竹されてからが楽しみだ。


伐採された虎竹


虎竹の里を歩く時間は、年初に自分自身や自然、そして何よりも先人と向き合う大切な時間だ。今年で131年目となる竹虎は、どうだろうか?ハラハラしながら見守ってくれているのではないか。竹の成長に比べて、自分はどうか?


竹のトンネル


先に進んでいると、虎竹のトンネルの向こうから太陽の光が差し込み祝福されてる気になる。こんな竹たちと、今年も一緒に歩んでいきたい、そして多くの方にもこの竹や竹文化の素晴らしさをお伝えしたい。


焼坂峠


何度来ても、虎竹の里は訪れるたびに新しい発見を与えてくれて、前を向く力を授けてくれる。こんな場所があるなんて、きっと当たり前ではない、今年はしみじみそう思いました。



2025年、よろしくお願いいたします。

蛇籠、竹虎四代目


皆様、2025年が始まりました、今年も何卒よろしくお願いいたします。さて、そこで新年になったのに今年の新春挨拶が届かないなあ、と思われている方はいないだろうか?もしかして、近年流行りの年賀状じまいしたのだろうか?いやいや、実はそういう訳ではありません。竹虎の新春挨拶状は1985年から、写真付きでお送りさせて頂いている。


そもそも、中学高校と全国から生徒の集まる全寮制だったし、大学の友人達とも卒業すれば会う機会は少ないだろうから、一年の報告という意味で、節目の新年に年賀状として送り出したのが最初だった。増えたり、減ったりしながら今年も4000通近くを発送する。巳年にちなんで、あまり皆様には馴染がないと思われる蛇籠をモチーフにしている。蛇籠は竹編みの中に石を詰めて、河川の大雨対策に使われてきたものだ。


年明けから穏やかな日が続いているが、今年もどんな事が起こるか分からない。どんな洪水にも耐えて虎竹の里を守れる蛇籠になりたい。皆様のお手元に届くのは、松の内が明けてからになると思っています。