歳末の奇跡か?特大スズ竹ざる

スズ竹特大ざる


ちょっと奇跡のような事が起こっている、まさに本日は2024年の歳末、最後の営業日なのだが今年一年のご褒美か?クリスマスだったのでサンタさんからの贈り物かも知れない。それくらい、このスズ竹ざるは衝撃的な登場だ。サイズは2尺(約60センチ)サイズで、日本の皆様が竹細工に囲まれていた当時なら定番の大きさだ。野菜や梅干しを干したり、丈夫な特性を活かして、重量のある農作物などを運ぶのにも多用されていた万能竹ざるである。




なぜ、この竹ざるが奇跡的かと言うと、そもそも現在、国産で60センチの大型竹ざる製作を生業としている職人さんはいない。更に、竹虎のように会社組織で竹ざる作りに取組むなど皆無で、他から見たら少し狂気の沙汰に見えているのかも知れない。それくらい需要もないし、ホームセンターに行けば安価な輸入品がいくらでもあるのだ。


60センチスズ竹ざる


しかし、それだけでなくスズ竹にはYouTube動画でご紹介しているように120年に一度の開花が重なる。この30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」をご購読の皆様には、毎度のお馴染みではあるけれど、竹は開花をすると竹林全体が枯れてしまう。スズ竹の竹林が、まるで枯れススキのようになっている姿はショッキングだが、元の竹林に戻るのに10年、竹材として同じレベルに使えるのには更に5年かかると言われている。




だから、これらの特大サイズのスズ竹ざるは、まだ竹ざる職人さんが仕事をされていた、開花以前に作られた物と言う事になる。倉庫の奥深くに、大事に保管されていたこれらの竹細工も、価値を知って光を当てる者がいないと朽ちてしまう。これだけのレアな竹細工に囲まれてワクワクしながら、皆様にお届けできるのは幸せな気持ちしかない。



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