皮付きの竹しゃもじ

孟宗竹材


この竹の肉厚をご覧いただきたい!孟宗竹は、さすが国内最大級の竹だけあって直径も大きいが、身も厚みもすごい。虎竹は、独特の虎模様が他の竹にない特徴だが、淡竹の仲間なので身が薄い。なので、このような竹材を見る度に、惚れ惚れしてしまう。身の厚みがあればこそ、握りの太い竹箸や耳かき等が自由に製造できるのだ。


竹しゃもじ


さて、こんな竹杓文字も大きな孟宗竹だからこそ作ることが出来る製品のひとつだ。竹節が、ちょうど首のあたりに入った皮付きは何とも格好がいい。もちろん、自然素材だから全ての杓文字のこの場所に節が入るとは限らない、この竹杓文字は器量良しなのだ(笑)。


孟宗竹炭化


ただ、身が厚い分、孟宗竹は虫が入りやすいという事もある。竹材管理が大変な竹材なのだが、それも高温と圧力で蒸し焼き状態にする炭化加工すれば随分と防虫効果が高くなる。


炭化竹


天然の煤竹のように、竹表皮が煤けた感じになった一枚の竹板。割幅は広くて、身も厚い、どんな製品に変えてみようか?ワクワクしてくるような竹素材だ。どんな素晴らしい技術があっても、元の竹があってこそだと、手にしながらつくづく思う。



コメントする