第4回日本和文化グランプリ授賞式・トークセッション

第4回日本和文化グランプリ授賞式


第4回日本和文化グランプリ授賞式・トークセッションは、東京港区にある国際文化会館・岩崎小彌太記念ホールで開催された。和文化とは何か?を突き詰め、審査員の方が「過酷な審査」と話されるように3段階の鑑査と審査を受けてようやく辿り着いた会場だった。それなら、竹虎の空気清浄機「竹風」がギリギリではなかったかと思うが、良くこれだけの審査をいただき通過する事ができたものだと改めて思った。


第4回日本和文化グランプリ授賞式


衰退が否めない和文化の持続可能な仕組みを構築・確立したいとの思いから日本和文化振興プロジェクトは発足したそうだ。日本の伝統文化を守りたいという、皆様からの熱く本気な姿勢は、お越しいただいていた紀州徳川家の第19代当主徳川宜子氏の挨拶にもにじんでいた。


秋元梢、竹虎四代目(山岸義浩)


奨励賞の賞状を授与いただくのがモデルの秋元梢さん。日本和文化グランプリには、驚く程沢山の高名な方がお集り頂いていた。


第4回日本和文化グランプリ授賞式


第4回日本和文化グランプリ授賞式


東京オリンピック・パラリンピックや、来年開催される大阪万博で日本文化を世界に向けて紹介する機会は多いようだが、実は日本伝統の工芸は暮らしから遠く、モノ作りの空洞化は皆様が思っている以上に深刻だ。そんな現状を憂いている方々が多い証ではないかと少し嬉しかった。


第4回日本和文化グランプリ授賞式、懇親会


授賞式・トークセッションの後、ユナイテッドアローズ名誉会長の重松理氏の乾杯の挨拶で懇親会がスタートした。


第4回日本和文化グランプリ授賞式懇親会


グランプリの木工作家・平井健太氏はじめ、授賞された皆様の作品も日頃ふれる事のない素晴らしいものだった。改めて日本の自然素材や暮らす人々の感性の豊かさも感じる。当日は来場の方が多くて、作品をゆっくり拝見できなかったので後日工房を訪れてみたいと思った。


第4回日本和文化グランプリ授賞式、三田村有純氏


審査委員長の江戸蒔絵10代継承・三田村有純氏には、シュリンクする日本の竹文化への強い応援の気持ちを感じて勇気づけられた。


第4回日本和文化グランプリ授賞式懇親会


日本人と竹は、数千年に渡って親密な関係だったのに、プラスチックが普及したわずか数十年で急速に変化した。竹に触れたことのない世代が大人になり、竹の事は一からお伝えしないと誰も知らないのが今の日本だ。


第4回日本和文化グランプリ授賞式懇親会


世界竹機構(World Bamboo Organization)から、日本で二人しかいない世界竹大使に任命されているけれど、竹のエバンジェリストとした時に救いがひとつある。


第4回日本和文化グランプリ授賞式懇親会


それは、日本の皆様が竹を知らないのではなく、本当に忘れているだけだと言う事だ。


第4回日本和文化グランプリ授賞式懇親会


皆様一人一人のDNAには、しっかりと美しい竹の光景が刻み込まれていて、きっかけさえれば竹に開眼される方も多い。


空気清浄機竹風


ちょっとだけスポットライトを浴びて、はにかんでいる竹風。


第4回日本和文化グランプリ授賞式、竹虎四代目


結局、竹虎四代目が一日後退すれば、虎竹の里が一日後退する。一日進めば、一日進む。それだけだ。



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