游文富(Wen Fu Yu)氏、「竹の波」

游文富(Wen Fu Yu)氏「竹の波」


早朝の雨の中、カーブの続く山道を登って行くと霧だ。小鳥たちも寒さで震えているのだろうか、物音ひとつしない静かな谷間に游文富(Wen Fu Yu)さんのインスタレーションがあった。この大きな建物全体を竹編みで囲ってしまっているのか、これは凄い。


游文富(Wen Fu Yu)氏「竹の波」


近づいて見てみると高さもあり、ずっと向こうまで続く竹の壁が大迫力だ。長野県大町市に開催されている北アルプス国際芸術祭を、たまたま知って初めてやってきたけれど雨に煙る作品も幻想的で素晴らしい。


游文富(Wen Fu Yu)「竹の波」


游文富(ヨウ・ウェンフー)さんは、この創作のために竹編みのシートを600枚も台湾から運んで来られたそうだが、何とその竹編みは自分が先日お伺いしたばかりの竹山鎮で作られたそうだ。


游文富(Wen Fu Yu)「竹の波」


日本国内では、これだけの巨大な竹アートを見る機会はないので一体なんだろうか?と思ってしまう。しかし、游文富さん自身は様々な創作活動の中で、このような竹を使う大型作品は何度も経験されているようだ。


游文富(Wen Fu Yu)「竹の波」


游文富(Wen Fu Yu)「竹の波」


竹編みシートは台湾から持ち込み、地元の皆さんが伐採された竹材が骨組みに使われている。そう言えば、このような大きな作品を拝見すると、10年近く前に見た新潟の夢を思い出す。作者の王文志(ワン・ウェンヂー)さんも台湾の方だった、竹を使った大きな創作が多いお国柄なのだろうか。


游文富(Wen Fu Yu)「竹の波」


游文富(Wen Fu Yu)「竹の波」


竹ヒゴ


竹編みは、しなやかで竹細工に使いやすい台湾真竹(桂竹)が使われている。これだけ多くの本数なのに丁寧に竹ヒゴにされていた。


游文富(ヨウ・ウェンフー)「竹の波」


游文富(ヨウ・ウェンフー)「竹の波」


今回、運よく游文富さんの作品に触れる事ができて、台湾に改めて興味が沸いた。



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