護岸用の蛇篭と呼ばれるものをご存知だろうか?河川を注意深く見ていると、鉄線で編まれたメッシュ状のケージに石を詰めて作られた蛇篭が設置されている場合がある。河川や海岸の土壌が、水流によって削られるのを防ぐために使用されるモノで、細長い形状から、その名前が付いている。形が色々とあるようで、近くの川底では敷きつめるように置かれた角型蛇篭(ふとん籠)を見た事もある。
ところが、今では強靭な鉄線で編まれた蛇篭も、その昔はすべて竹編みで製作されていた。鉄のような素材を自由に使えるようになるまでは、加工性が高く、強さをも併せ持つ竹ほどの適材は見当たらなかった事だろう。本当に竹は、日本の暮らしで人々をどれだけ助けて来た事かと、改めて思う。
竹編み蛇篭の名残は、花籠の虎竹蛇篭や竹炭籠に見られるけれど、護岸用に使われていた籠に比べれば別モノのように小さい。
しかし今回、竹虎の工場では新たに特大サイズの蛇篭が虎竹を使って編まれている。
今の時代に、一体に何のために?何に使おうと言うのだろうか?
まだ種明かしは出来ないものの、やはり大きな竹細工が出来あがるのはワクワクする(笑)。
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