一体いつまで竹ざるの事を言っているんだ?もう梅雨も明けるので、土用干しのシーズン間近ではないか?それより何より、本格的な梅干しの季節だけれど、今年は梅が大不作で梅干しを漬けない方も多いとも聞いている。なのになぜ?干しざるの事ばかり言っているのか。
それには、ひとつ忘れられない光景への思いがある。数年前に訪れた台湾の路地裏で、使い古された竹ざるに筍が広げて干されていた。竹に竹の取り合わせは、さすが竹の本場だと感心すると同時に、ものすごく懐かしい気持ちになった。出来ることならば、あのような光景が、日本のあちらこちらに蘇るまで続けたい。
エビラ籠の木枠だって、今年はまだまだ追加製造して用意している。梅が不作だからと言って何だろうか。竹ざるの活躍するのは、もちろん梅雨明けだけではない。世界的な人口増加に伴って、日本の「もったいない精神」は、これからますます大事になってくる。食品ロスなんて言葉が、更に重みを増してくる時代に、国産の竹ざるを使ったドライベジタブルは、もはや当たり前の時代だ。自然と調和していた、日本の昔の暮らしが見直されるならば、当時も活躍していた通性抜群の四ツ目編が注目されると嬉しい。
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